「アバスト(Avast)」って実際どうなの?セキュリティエンジニアが解説
ウイルス対策セキュリティソフト「アバスト(Avast)」は実際ちゃんと使えるのか、役に立つのか、現場でセキュリティエンジニアとして働く当職が解説しました。ビジネス向けというよりは個人・フリーランス向けの内容です。価格の安さでは随一、保護台数も多いので低コスト重視の方には特におすすめです。
結論
低コストでセキュリティソフトを入れたい方にとっては
- イーセット(ESET):3年3台8,250円
- カスペルスキー(Kaspersky):3年1台9,147円
- アバスト(Avast):3年10台6,980円
の3つが候補に上がるはずです。上記のプランと料金は、3年ライセンス、保護できる端末数、価格、比較しているプランは、パソコンを保護するのに最低限必要である機能を持ったプラン(Avastならプレミアムセキュリティなど)で比較しています。
この比較の中ではアバスト(Avast)は最も安くて、低コストで保護できる端末もかなり多いです。ウイルス対策力・防御力は正直どれもあまり変わらないくらいのものなので、金額の安さで選びたい方はアバスト(Avast)がおすすめです。
「アバスト(Avast)」の詳細・要求スペック
セキュリティソフト、アバスト(Avast)家庭向けプレミアムセキュリティの要求スペックは以下の通りです。
- 必要HDD容量:2GB(Windows)750MB(Mac)
- メモリRAM:1GB
- ライセンス期間:3年10台
- 価格:6,980円
アバスト(Avast)はESETと競えるほどに低価格で、何より無料で機能は少ない種類のセキュリティソフトもあります。まずは無料で試せる、という話でもなく、基本無料で、シンプルすぎるくらいの機能だけ使えるフリーソフト同等のものがあります。
ただ、無料プランでは保護機能が一般的に求められている領域に達しないので、アルティメットにする必要はないですが、アバスト・プレミアムセキュリティのプランにはしておいたほうが良いでしょう。保護できる端末が3年10台とかなり多いため、デスクトップパソコン、ノートPC、自身のスマホ数台を保護してもまだ余裕があります。
買う前のチェック事項
無料体験もできますし、無料プランもありますが、無料プランでは十分な保護ができません。無料プランだと、最もリスクがあるインターネット検索やネットサーフィンに伴う感染を防御するセーフブラウジング機能を頼れないので意味がないです。
ウイルスバスタークラウドやNorton、ESETなどのセーフブラウジング機能も、アバスト(Avast)のセーフブラウジング機能もそれほど大きく差はないので、金額で選びたい方は、コスパが良いアバスト・プレミアムセキュリティの3年10台のプランがちょうどよいと思います。
操作者の意識も高めてください
パソコンを操作する人の操作、パソコンの使い方を改善するのが最も効果的なセキュリティです。
- 個人用のパソコンと、仕事用のパソコンは分ける
- 仕事用パソコンであだるてぃなサイトは見ない
- 知らない人からのZIPファイルを展開しない
- 信頼できない取引先のZIPファイル展開には警戒する
- 短縮URLを安易にクリック・タップしない
- 未知のQRコードをみやみに読み取らない
アバスト(Avast)やノートン(Norton)などのセキュリティソフトを入れる以前の話で、どこに危険が潜んでいるか、何をすると危ないのかをよく理解した上で、それでもカバーしきれないリスクを減らすためにセキュリティソフトやWindows Defender、Windowsセキュリティを頼りましょう。
セキュリティソフトを入れていても、入れていなくても、Windows Defenderを使っていても、使っていなくても、侵害が起こることはありますし、ゼロデイの問題も、脆弱性の問題も常に存在しているものです。最も責任が重くなるのが特に何も対策をしていなかった場合なので、責任が重くなる可能性がある方は、お金をかけて何かしらのセキュリティソフトを入れておいたほうがマシです。