台風19号とその後[日記]
先日、台風19号到来を受けて、久しぶりの出動要請もあり、データ処理、分析、モニタリング、各種準備行動を取りつつ、市場の状況も確認しました。学び、教訓をここに残しておきます。
協力要請[即時対応]あり
定期的に起きている地震との関係、規模の大きい台風、石油関連の情勢不安と不足などが合わさって、協力要請がありました。そんなに難しいことはしてなくて、各地域のスーパーマーケットの商品売切れ数とか、売り切れまでの時間経過のデータ取りとか、気象庁の警告が出されてから一般人が行動、防災対応を始めるまでの期間、危機感の高まり方、気象庁発表情報への積極的収集行動の変化などの収集、分析。
ついでに、発災予測。ビッグデータやリアルタイム統計を扱うので、いつも人手が足りなくなるのです。避難所運営の方は起きてから、人命救助や初動も起きてからになるので、事前準備、何か起きたら即時対応できるように用意してくれってことで、ちょっと早めにもじゃもじゃしてました。
簡単に言うと、命の覚悟をした上で事前対応せよって感じ。セキュリティ的にもね。すごく深刻だけど、準備のし過ぎでなんとかなるべ、って結局落ち着くので割となんとかなるんです。
で、TwitterやInstagramに発災中なのに湧いてくる議論厨、批判厨アカウントの開示請求リストへの登録とブロックリストへの登録、フェイクニュースとその発信者のブラックリスト登録などセキュリティ関係の本職の方のお仕事もモニタリングしながら実施。年々、変なアカウントが減ってきていますが、まだいますね。
今回の台風は、気象庁の予測通りといった形で、事前に備えられたのが良かったですね。多摩川氾濫など東京都民にとってはまだまだこれからが大変なのですが、命さえあれば、生命が無事であればひとまずは良かった。
田舎ではこれから、発災後数日は物流がストップ、3日ほどはお買い物しなくても食事できるようにしておいて欲しいです。今更言うなってのもあると思いますが、備えが全てです。電気、水道、ガスともに問題ない所もあると思うので、なんとか食いつなぐことはできるでしょう。
教訓1:荒川が多すぎて、どこの荒川か混乱した。エリアメールなど、発信側でも一時パニックに。
教訓2:避難所解説状況の共有が遅かった。避難所運営スタッフはTwitterでハッシュタグ付けて解説した避難所の写真と場所をつぶやいてくれると堂々と避難できる。
教訓3:都内の河川氾濫で水系救援装備が足りてない。しょうがないんだけど。
教訓4:連休にぶつかって対応のズレがいくつかあった。これもしょうがないけど、対策はできる。
安心1:思ったより各自で情報を取りに行ってくれている。
安心2:防災・災害系の発表ページがHTMLで軽量化されててよかった。
安心3:アクセス集中によるサーバーダウンがあまりなかった。
安心4:今の日本では、予測できていれば、大規模災害には勝てる。各地域で個人が強くなってる。良いこと。
スーパーで真っ先になくなっていたもの
- 水
- ガスコンロのガスボンベ
- カップ麺
- 青汁
- 電池
- ゴミ袋
- 歯磨き粉の一部
- ワイドハイター(なぜ?)
- 消臭ソフラン(なぜ?)
- 菓子パン
- 伊右衛門のお茶
- 烏龍茶系のお茶(安いもの)
- カルピス
- トクホのお茶
- サプリメントの一部
Twitterでも誰かがつぶやいてましたが、これが実際に起きた一般人の行動です。菓子パンの購入、保存期間が短いものから先になくなる、価格が安いものからなくなるという現象は理解はできますが、長期間の停電や断水に備えるならば、不向きなものです。
水について
ペットボトルの水よりは、ペットボトルが欲しいのでお茶や炭酸水でいいです。少し汚れた水でも浄水装置を通したり、蒸留させればきれいにできるので、私のところでは水はそこまで重要度は高くはありませんでした。
浄水できるかどうか、水源を知っているかどうか、浄水ボトルや浄水装置を日頃から所有していたかどうかが生死を分けます。ペットボトルの水も良いですが、ガチでお水を用意するなら、いっぱいのビニール袋に浄化した水を詰め込んで、ガッツリ縛って、透明ビニール袋にでも保管したほうが備えにできます。
折り畳める、ビニールの水袋みたいなアウトドア用品もこういう時に役立ちます。浄化装置があれば雨水でも浄化して飲めますので、結局「備え」です。
菓子パンについて
気持ちはわかります。料理、めんどうですし、缶詰は高いですし、フルーツグラノーラもそのまま食べるのはきついんですよね。保存料もけっこう入ってるので数日は菓子パンでも持つと思います。軽いですし。長期間の備えとしては菓子パンは無意味なので、もし次がある場合は、パンよりも無洗米とたまねぎを備えましょう。
たまねぎの水分とお米で鍋で炊飯した方が腹持ちがいいです。お米を炊くのが面倒ならば、お餅を買いましょう。パンより長持ちで、食べる分だけ自給すればいいので長期間維持できます。
その他について
カップ麺、青汁も気持ちはわかります。でも、ワイドハイターや消臭ソフランがなくなってたのはなぜなのだろうか。
歯磨き粉よりもお口ぐちゅぐちゅするだけでいいヤツを買ったほうが衛生的かつ楽なのですが、ちゃんと歯磨きする気はあるのですね。良いことです。
ハイターが先になくなってたのはなぜなのだろうか、調査不足です。
なくなるくらいに買ってもいいもの
- アルコール除菌ティッシュ
- 浄水ボトル系のもの
- おむつと使い捨てトイレ
- 常温保存できる1Lパック豆乳とか
- ゼリー飲料(飲みやすく捨てやすく場所を取らない)
- アルコール(エタノール・消毒にも燃料にもなる)
- 缶詰類
- 春雨スープなど
- フルーツグラノーラなど
別に好きなもの備えて、学んでいってもらえばいいと思うのですが、本当に長期間身動き取れなくなったら、菓子パンを買い占めたのを後悔するでしょう。停電と断水が起きたら、トイレ、お風呂が詰むので。お湯を沸かすための装備があるのかないのか分かりませんが、何でも電気に頼って生活してると分からないですよね。
生の火でお湯沸かす装備有りましたか?
燃料があっても、それを安全に活用する装備は有りましたか?
除菌シートは意図せず下水が氾濫して肌に触れてしまったときにも必須です。シャワー代わりに使うだけじゃないんです。
今回の事例を元に、次に生かしましょう。かっこわるくないので、真剣にシミュレーションして生き残るために必死になってください。備えてた人だけが生き残れるというくらいのレベルで考えたほうが良いです。日頃から備えてなかった人が、急繕いで備えて、なんでも揃うと甘い平和ボケ感覚でいつまでもいないことです。
今回は台風で予測できましたが、地震も予兆なく来ますので。緊急地震速報が鳴ってからの準備時間は数十秒です。平和ボケしてませんか?ダメですよ。
便利な暮らしに毒されないでね
日本は地震も台風もくる災害と隣り合わせの国です。ボケっとしてると詰みます。
日頃から備えておかないとダメなんです。
日本各地で災害が起きていて、こんな物があると助かったよ、と情報発信してくれている人がいるのに、備えてなかったのではないですか?
発災後にどんな症状が多発するか調べて、それに備えましたか?なんちゃらバイアスで、自分は大丈夫だろうと舐めてかかった人から先にサヨナラすることになります。何ヶ月も時間はあったはずなので、直前数日、1週間前になってから急いでも間に合わなくても文句は言えないんです。ここは災害大国です。
電気に頼る暮らしは、環境問題がはっきりしている中で、そんなに大事にすべきものですか?電波はいつでも飛んでると思っていますか?基地局が台風、地震で倒れたら、電波塔を立て直すまで連絡途絶します。Amazonで買い物しても、道が壊れてたり、道に大木が倒れてたら配達できません。
便利に侵されて、便利に依存してのみ生きていると、ダメなんです。はっきり言うけど、ダメなんです。台風と同時に地震が来てたら、生き残れましたか?略奪や盗難が起きる可能性すら有りましたが、護身用具はありましたか?男女ともに。
平和ボケ、本当にダメです。次からは本当に気をつけて。
インフラがいくら踏ん張っても、一般市民が腑抜けになってたら助けられません。いざという時に自分の足で走れますか?重い荷物を背負って、走れますか?避難中、目の前で倒れている女性の横で泣きわめいている子どもを見捨てて、避難できるんですか?子どもも一緒に連れて逃げてあげないといけない状況で、あなたは誰かを救えるように、いまを生きてますか?助けられなかったら、一生記憶に残りますよ。トラウマになって残ります。
次からは本当に行動で、結果で示しましょう。
災害後に起きること
セキュリティの仕事は常時稼働しないといけない。災害後、ロシアは軍用機を飛ばしてくるし、韓国や中国はサイバーテロを日本に仕掛けてきます、毎回です。
国内でも、詐欺が起きます。
これら全てに対応するのは無理なので、各自で自衛するしかないです。男女ともに、しっかり鍛えて、学んで、備えておかないと食い物にされます。
災害後に大規模に被害を受けた場合は、自衛隊の人員が不足して、各地で対処しきれなくなります。自衛隊員も人間なので、無理があります。今回の台風のように確実に広範囲に被害が起きる可能性があった場合は、各自の能力が非常に重要、命綱になります。
復興しきれていない福島、熊本、千葉、北海道、新潟に続き、国など当てにならん、都道府県も下手するとあてにならん世の中なので、個人の力で生き残るしかないです。
その後は冬がやってきます。きっとすごく寒い冬になるでしょう。
お金がある時に買っておいて欲しいもの
資金に余裕がある時は、賞味期限が長い缶詰や保存食、鼻炎薬や風邪薬、袋麺、火元になるものを先に揃えましょう。キャンプ、アウトドアグッズはとても優秀です。数万円出せるんだったら、大容量バッテリー、発電機も買っておきましょう。数日だけでも良いので、完全に孤立して自給自足できるくらいのものを用意しましょう。
災害が起きていない安全な時に、シミュレーションもしましょう。災害訓練を各自で行いましょう。社会インフラに一切頼らずに3日過ごして健康を維持する。生き残る力です。
暇つぶしの道具も割と大事です。それぞれ何が必要か、よく考えて、試行錯誤しておいてください。
地味に大切なこと
完全にオフラインでも連絡が取れたかどうか、確かめましょう。部分的な電源喪失は日本では起こりえます。携帯電話、スマートフォンが使えない時に連絡が取れる、または、最速で連絡が取れるようになる手段を考えておいてください。
トランシーバーでもいいし、アマチュア無線でも、ラジオでもなんでもいいし。いざって時の行動も家族やカップルの間で話して決めておきましょう。その話ができない人、相談ができない人はたぶん断ち切って良い人です。
SNSでも発災中にのんきにしてたり、茶化したり、フェイクニュースを流してRT稼ぎしたりしてた人がいたと思います。全部とは言わないまでも悪質だと感じたものはブロックで構いません。すぐブロックしましょう。いずれあなたにも被害が及びます、そういう人の存在は。
もちろん被災してない人にとっては無関係なので、変な絡み方はしないようにしましょう。地球上では日常と非日常があって当然で、TLに流れてくるのはしょうがないことで、あなただけに向けられた言葉とは限りません。ブロックはしにくい、という場合は、ミュートで。
個人の精神衛生を何よりも大切にしてください、特に発災中は。
発災後落ち着いたら
早めに元の暮らしに戻しましょう。平常運行できる状態に早めに戻し、動画も見て、ゲームもして、ご飯も普通に食べれる生活の価値を理解しましょう。
いつまでも不謹慎だなんだ言う必要はないです。
いらぬトラブルを招かないために、飯テロ投稿は控えてあげたほうがいいかもね。我慢を強いられている時に、目に入ると、投稿者に悪意がなくてもなんか嫌、ってのが本音でしょう。そういう時は静かに、おとなしくしておくのが大人です。
で、備えに必要な物資、道具にかかるお金や揃えるのにかかる期間を計算して、実現しましょう。現金だけあっても、スマホだけあっても、胃袋はみたせません。
以上。
災害救援ボランティア推進委員会の上級セーフティリーダー(元?)
地域防災関係のお仕事
セキュリティ、保守
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