ルテインとは【構造と化学的性質】

2021年9月17日目のアイケア

ルテイン（Lutein）は、化学式 C₄₀H₅₆O₂、モル質量568.87 g/molで、パセリ、ほうれん草、卵の黄身、ピスタチオなどに多く含まれ、目の疲れ予防や目の見えの改善をサポートしてくれると期待されています。ルテインのLD50は4g/kg以上で、4g/kgを2時間間隔で12日間強制経口投与し続けても、多少食欲が落ちた程度で害はありません。

1. ルテインとは
- 1.1. ルテインの作用
- 1.2. ルテインの毒性や危険性
2. 出典・参考

ルテインとは

ルテイン（Lutein）は、化学式 C₄₀H₅₆O₂、モル質量568.87 g/molで、パセリ、ほうれん草、卵の黄身、ピスタチオなどに多く含まれている成分です。100g中の含有量は

生ほうれん草：6.6mg
パセリ：4.3mg
ピスタチオ：1.4mg
卵黄：0.8mg

であるため、生で食べられるサラダほうれん草を食すか、ほうれん草から出るエキスまでまるごと摂取できるほうれん草のスープとして摂取するのが効率的です。ルテインは青色の光を吸収する性質があり、紫外線から身体を守ってくれる可能性があるとされています。

ルテインの作用

They are widely distributed in tissues and are the principal carotenoids in the eye lens and macular region of the retina. Epidemiologic studies indicating an inverse relationship between xanthophyll intake or status and both cataract and age-related macular degeneration suggest these compounds can play a protective role in the eye. Some observational studies have also shown these xanthophylls may help reduce the risk of certain types of cancer, particularly those of the breast and lung.
出典：https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/07315724.2004.10719427

目の水晶体、網膜の黄斑領域に多いカロテノイドで、白内障や加齢性黄斑変性症から保護してくれるとの研究報告があります。

ルテインの毒性や危険性

ラットによる実験では1日400mg/kgを90日間与えても問題は起こらず、無毒性量も400mg/kgであろうと推測されています。人間にそのまま置き換えれば

体重50kgの場合

400mg　×　50　＝

20,000mg（/日）

が無毒性量と考えられますが、明らかに摂取しすぎなので目や皮膚に異常がなくても、胃腸の調子が悪くなったり、腹痛を起こしたりする可能性があります。変異原性や遺伝子毒性はなく、通常の摂取では無毒です。

The single-dose administration of lutein and lutein ester up to a concentration of 4 g/kg did not produce any mortality. The body weight of the animals did not differ much during the period of study.
出典：https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1080/10915810701876265

ルテインのLD50は4g/kg以上であることが分かっています。4g/kgを2時間間隔で12日間強制経口投与し続けても、多少食欲が落ちた程度で害はなかったとのことです。総ビリルビン量が若干増加、腎臓の機能に影響はなく、脳、脾臓、肝臓、眼のどこにも異常は起こらず、血球数にも異常はなかったとのことです。

100g中6.6mgのルテインを含むとされるほうれん草であれば、