ミニマル試行(思考)「生活レベルを上げていく」から「生存力を上げていく」にシフトチェンジ

2019年8月26日

大きく意見の分かれる毎月の給料の話で「もっと高い生活費で贅沢な暮らしをしたい」という気持ちで仕事を選ぶ人が増えています。その生き方や目標の持ち方を否定する気はないですが、残念ながら、その感覚でやっていくとどこかで社会的に成立しなくなる時が来ます。そこで、ミニマル思考と本当の意味での実力が必要です。

 

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たくさん稼げば勝ち組か?

結論から言えば稼げば「贅沢ができるだけ」です。生命体として、生き残る術があるというのはとても魅力的です。現代社会では、お金があれば生き残れる確率が上がるので、みんなでお金を稼ごうと必死ですね。お金はその社会コミュニティを回すためのものです。本当ならば、もっと大切なことがあるのに、多くの方はそれは考えずに、そんなこと言ってらんないから、と稼ぐことだけで人生を終えてしまいます。

 

そういう方が多いから、現代社会が継続できるのですが。

 

自給自足できれば生きていける

技術が発展し、太陽光発電、水の浄化、衣服の充実、住居の安定、食料の自給など、個人でも自給自足できる条件は整いました。それでも、公的な水道、電気、ガスに頼るほうが楽なので、社会システムに依存する生き方を多くの方が無意識に選んでいます。

 

生命体として生き残ることを優先すれば、最悪、衣食住があればなんとかなります。たくさん稼いでいれば、余暇を気分良く過ごすことができますが、お金は銃弾からあなたを守ってくれませんし、ガンや予期せぬ事故からあなたを守ってはくれません。

 

余暇の過ごし方に求めるレベルで、どの程度お金が必要か変わってきます。たくさんお金がないと余暇を過ごせない、食事で満足できないとなると、生命体としては限りなく脆弱です。自分で魚を捌けない、狩りもできない、農耕もできないとなれば、お金があるだけで地球単位で考えれば限りなく浮いた状態です。私はそう思います。

 

誰かに依存しないと生き残れていない、これはシステムとしては脆弱です。どんな動植物でも他者に依存している部分がありますが、現代の人間はその依存が非常に多いです。これでは生き残れません。自然環境や地球を敵に回して生き残れるほど、地球の歴史は優しさを語っていません。簡単に絶滅します。

 

真のお金持ちの感覚は?

生まれたときから家柄がよく、暮らすのに困らなかった人にとって最重要課題は「生き残ること」です。それまで家柄で受け継いできたものを次の世代に継がなければいけません。また、お金持ちになった人もそのお金を自分で守らなければいけません。

 

自分の力や運でお金をたくさん手に入れられた人ほど、よく分かるはずです。お金に頼ったシステムは非常に脆弱です。お金で生命は買えません。死んでも、あの世にお金も女も男も持っていけません。少しでも長く生きるために、完全に次の世代につなぐために必死になります。

 

だからお金が入ってくる収入源に近い所に投資を行い、医療や科学技術の発展のために寄付をし、必要に応じて科学者を囲い込んで最新の医療を受けようとします。物欲や支配欲を満たした後は、他の欲求が生まれてくるものです。知りたくなるのです、将来の世界がどうなっているか、を。

 

欲しい物が全部手に入ったら空虚になる

いわゆる燃え尽き症候群に近い状態です。お金持ちになれて、だいたい欲しかった生活、欲しかったもの、欲しかった環境を手に入れたら、その瞬間ふと目標と情熱を失います。お金をいくら手に入れても人間として、生命体として強くなったわけではありません。人の世界で少し成功しただけで、そもそも管理されている社会の中で得た地位があるだけで、簡単に崩れ去ってしまいます。

 

一番厄介なのが情熱です。やりきってしまった…、この状態が如何に大変で、どれほど空虚で、脆弱か、知る人は少ないでしょう。完全勝利し、他に敵が誰もいなくなるととたんにつまらなくなるのと同じです。人は孤独に弱い生き物で、どんなに強いボクサーでもレスラーでも常に前線を走って1位で居続けるのは想像を絶する苦痛が伴います。

 

欲しい月収を手にして、だいたいのやりたいことをし終えた後にも感じたはずです。孤独感、虚無感。そして、ごまかしたはずです。お金で。それが今の社会システムの思うつぼです。社会システム的にはそうして社会を回すことに貢献してくれていればいいんです。そのために支配層ががんばって作り上げた世界なのですから、それで「も」いいのです。

 

ヒト1人生きるのにいくら必要?そんなに必要?

1日の食費500円が多いか、少ないか論争はよく盛り上がります。1日500円は30日で15000円、半年で9万円ですね。これはコンビニやスーパーの食べ物ベースで考えているヒトには少ないですね。社会システムを回す上では「少ない」と感じてコンビニを多く利用してくれたほうがいいですね。

 

ミニマリストが考えると次のようになります。

【半年で9万円】

ミルキークイーン30kg(約半年分)11800円

残り78200円を183日で使い切るとして

78200円 ÷ 183日 = 427円

78200円 ÷ 6カ月 = 13033円 / 月

1カ月13033円使えるならば、1週間2991円使える

 

【1週間2991円で買えるもの】

  • サバ1匹298円(4切れ以上取れる)
  • 納豆6パック100円から200円
  • キャベツ1玉200円
  • 大玉トマト7個700円
  • 卵10個200円
  • パイナップル1玉500円
  • エリンギ2袋300円
  • ネギ2本150円
  • ソーセージ1袋(15本入)298円
  • オクラ1パック100円
  • 余り45円

どうでしょう?だいぶ食べれますよね。健康的で、割となんとかなりそうではないですか?そして、思い出してください。これは1日500円だった場合の換算です。さすがに1日500円、月15000円でないといけないことはありませんし、半額と冷凍庫を活用すれば倍量食べれます。

 

1日1000円、1カ月30000円の予算にすると2倍量食べれますので、もっと贅沢な食事ができます。キハダマグロ1匹5000円で市場で買えますので、捌けば毎日マグロ食べ放題だってできますね。非常に健康的です。冷凍庫さえあれば1カ月くらいマグロのお刺身食べられます。

 

コンビニ頼りの食事だと

まず、添加物満載ですね。それは置いといて、コンビニに頼っていると1食800円は必要ではないでしょうか。3食2400円。これが30回は続くので、

2400円 × 30日 = 72000円

これだけかかることになります。生命体として、料理ができず、コンビニに頼っていて、それでしか生きられないとなると、これはその社会の中でしか生きられないという脆弱性になります。ダメではないですし、すぐに社会が消えるわけじゃないですが、消えない保証はありません。最近の社会情勢見てても、そう思いますか?

 

問題は健康面でのリスクです。保存料と添加物は一時的に摂取するには問題ないという前提で添加量を工夫されていますが、長期的に、慢性的に摂取した場合に肝臓と腎臓にどのような影響が出るかまでは、大きい社会実験中です。あなたが実験体です。

 

そして、塩分の過剰摂取になった場合、肝臓や腎臓に負荷がかかるのは当然です。自炊では塩分量を調整できますが、コンビニのものでは書かれている数字を信じるしかなく、調整して減らすように心がけるしかありません。将来、透析必須になってもその時に「しょうがない」と割り切るしかなくなり、生きるのにお金もいっぱいかかります。

 

年金でさえ、こんな状況で、定年の年齢や年金支給額も年齢が上がっていってるのに、将来、透析治療を公的な支援を受けて、治療として受けられると思いますか?自己責任でしょ、と打ち切られるのが見えています。少なくとも予測できます。それに備えて、貯金なり、生命保険なり入らないといけないですね。これも社会システムの中で生きるヒトにはちょうどよいと思います。社会を回すために。

 

脆弱であることが負け組となる

ここまで食料について極端に考えてきましたが、野菜系は自分で育てられます。田舎の山近くの土地なんて10万円から30万円くらいでだいぶ広く購入できます。そこで栽培できれば食べ物はびっくりするくらい手に入ります。

 

土地が広ければ養鶏でもやっていけます。手間がかかる?栽培や水やりは自動化できるでしょう?電気を社会システムに頼っちゃうとして、金銭面では社会システムの呪縛から抜け出して生きることができます。依存するものが少なく、自立できているのが生き残りにおいて勝者です。

 

毎月の収入があっても、自分で治療できない、予防できない、食料を自身で確保できない、確保する方法を知らないというのは、何かあった時に一瞬で崩れ去ってしまう基盤の上に立っているのと同じです。資産家ほど地に足つけた趣味をたしなみます。乗馬やダイビング、釣りや農業、酒造り、林業などなど。

 

そういうのは抜きにして、石油王になりたい、という人が多いのは、頭では分かっているということです。社会システムの根本に位置づけられている部分を担って、安定を手に入れたいということです。よく分かっていますね、石油が社会をまわしているということを。原子力は入る余地がないですからね。

 

水、川の近くに税金がかからないのも水力発電に関係してお金が流れていくのを防ぐためでもあります。私が山を買いたいのもそんな理由があるのを知っているからです。山を買って水力発電所からの安定収入が得られると分かれば、みんな山買いますよね。実際そう簡単ではないですが、山のきれいな地下水や湧き水を最初に触れるならば、浄化は簡単です。下流よりマシですね。

 

たくさん稼ぐ?生存力を上げる?

社会システムに依存して、不安を抱えながら生きるのを選ぶか、はたまた、その社会システムを上手に活用して、生存力を上げて、堅牢に生き残りますか?どちらの生き方にもライフラインとお金は必要です。

 

でも、毎日コンビニで食事を摂るために、そんなにお金は必要ですか?なぜ…ですか?明確な根拠や、理由付けはできていますか?何より、問いかけたいのは、そこにある理由付けが洗脳に寄るものではないですか?ということです。社会システムを回して、ある層の支配を維持するために、烏合の衆は絶対に必要なのです。

 

事実を知った、または、気づいたならば、依存から少し外れて、少しずつでも依存から外れて生存できるようにしてください。世の中はいつでも分解、再構成を繰り返しています。世の中に絶対の安定などありえません。平和ボケはダメです。

 

日本では地震、火山、台風、水害色々危険があり、みんな備えています。アメリカではハリケーンや洪水、銃などのリスクがあり、アフリカでは水不足、食糧不足、感染症、日照り、獣などのリスクがあります。どこでもリスクはありますが、社会システムに依存しすぎてボケボケしていると、脆弱になってしまいます。

 

お金に頼り切った価値基準で生きていくと、必ずどこかで限界を知るはずです。生き残ることを最優先に考えた時に、お金で回る社会システムは地球の歴史で見て、脆弱なものです。微弱なノイズのようなものです。

 

ヒントは自給自足の準備

技術的に個人で実現できる世界ができたのですから、実現しましょう。即座に必要になるとは言わないですが、いつなっても生き残れるように、備えましょう。

 

大成功を願って東京に出て、高い家賃と生活費と食費と、ギリギリの給料の中で頑張ってもうまくいきません。海外に飛び出しても英語ができなければ仕事にならず、生きていくこともできません。

 

準備をしていますか?頭でわかっていても準備してないはずです。行動はお早めに。土地は限られています。

 

みんなで月給30万円の暮らしができるか

2017年の日本の人口は1.268億人です。全員に30万円支給すると38.04億円必要になります。年が変わって2019年の日本の国家予算は101兆4564億円です。いろんなお金がかかりますが、そんなに無理な話ではなさそうですね、見た感じ。

 

全員でお金を回していけば毎月使えるお金は増やせますが、石油や資源など海外とのやり取りを考えるとそうシンプルな話でもないので、結論は出せません。先物取引やら、掛け売り、掛け買いなど色々ある上に、投資のための利幅で稼ぐなんて場合には、もうちょい感覚が違う話になります。

 

年収300万円がだいたい毎月30万円の給料の人という感覚で、世間的には低収入と言われる部類に入れられるようです。今の時代、毎月手取りで30万円もらえている人のほうが少ないです。十分お金がある人がTwitterに数千万人もアクティブでいるわけがなく、お金に余裕がそれだけあったら、みんなもっと娯楽にお金を使います。

 

問題は、そのお金の流れる先です。海外資本の企業にお金を払っていって、向こうが日本と取引をしないような場合は、一方的にお金を出して、国内ではモノ(ゴミ)が増えていくだけです。裕福になったように見えて、貧困になっていってるのです。物によっては処分すべきものが増えるだけです。

 

物が増えても、お金が増えるわけじゃないので新しいものを買うために、また働かなければいけなくなります。ココ最近は世界中で毎年のように新しいTechが出てくるのに、毎回買っていたらお金がなくなる上に流行についていけなくなります。そうするともう残念ですよね。

 

追うべきはそういう一過性のものではなく、最終的に生き残るために必要なものだけです。それ以外は全部娯楽です。

 

生活のうち自給率をできるだけあげて、自由に使えるお金を増やすのは、今の時代の課題です。社会システムへの依存が強いと、お金の魔法に縛られて身動き取れなくなり、詰みます。その経済システムの中での一番の保険は貯金かもしれないですね。貯金するのがお金だけか、本質的な備えか、その違いです。

 

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Posted by Genussmittel管理者