お部屋選びと退去時・入居時の注意|原状回復のぼったくり回避【一人暮らしのヒント】

2022年3月7日

一般的に、不動産屋と触れ合う機会はほとんどなく、何を基準に選んだら良いか分からないと思います。特に一人暮らしを始める時、住んでからのトラブル対応、引っ越し時の家探しくらいしか接することはないですが、人柄や人間性で選ばないと、あとで非常に厄介な事に巻き込まれます。

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お部屋探しの基準

普通は、お部屋探しをする時は

  • 家賃の安さ
  • 交通アクセス
  • 周辺の利便性
  • 治安の良さ

などを考慮すると思いますが、そのちょうどいい物件の不動産管理会社やオーナーが、ちょっと極端な拝金主義だとか、言葉遣いがおかしいとか、目が合わないとか、明らかにおかしい場合には、そのお部屋は諦めましょう。

 

国交省のガイドラインや、不動産に関する一般人はあまり知らないルールがあるのですが、こういう入居者をお金としてしか見ていないような不動産屋は、知らない人からは敷金を無駄遣いして騙したり、原状回復費用をぼったくったりします。

 

ひどい場合には管理会社なのに、部屋の中で起きている問題に対処しないなど、物件の管理も仕事であるのに、お金がない、人手が足りないなど通らない理由で対応を怠ることがあります。こういう不動産屋に当たるとたいてい良い方向には行きません。

 

良い不動産屋の言動

お部屋探しを成功させるには、その不動産屋やお部屋の内見に足を運んで人柄を見ましょう。

  • ちゃんと話が通じる
  • 適度に敬語が使える
  • デスク奥でガヤガヤ雑談していない
  • 目をあわせて話ができる
  • こちらのペースで決断できる
  • 事前の説明事項が徹底している
  • 謝罪がちゃんとできる

これら、社会人としては当たり前のことなのですが、稀にこれらどれもできていない、とんでもねぇのがいます。一人暮らしで、無知で、若くて、世の中のことをあまり知らなくて…という人は特にこういう所に搾取されてしまいますので、しっかり警戒してください。

 

契約を守っていて、家賃も支払っていれば、入居者の方が強い、せめて対等なのが当たり前なので、入居者が下手に出てはいけません。

 

国土交通省のガイドラインを参照

以下、国土交通省の原状回復に関するガイドラインから、知っておくべき点をまとめました。

  • 経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃料に含まれる
  • 原状回復は毀損部分の復旧、可能な限り毀損部分に限定
  • 原状回復確認リストをチェックする(4ページ目
  • 減価償却と耐用年数は主に6年
  • 消耗品と減価償却が適用されないものを把握すべき

細かく見ていくと、基本的に6年、8年、10年と長く住んでいる場合は、よほどのひどい状態でない限り、かつ、オーナーや不動産会社との関係が良好である限り、原状回復費用はそこまで肥大しないはずのものです。

 

【熟読推奨】損耗・毀損の事例区分(21ページ以降)にあるように、どこまでを不動産屋・オーナーが負担して、どこからは入居者が負担するかをある程度把握しておきましょう。

 

一人暮らしの場合は、特にこういったガイドラインを参考にした方が良いです。

【通常損耗】

  • 畳の表替え等
  • カーペットの家具設置による凹みや日焼け
  • 一般生活に必要なテレビや冷蔵庫でのヤケ
  • 壁へのカレンダー等設置のための画鋲痕

これらは、現代において、ほとんどの人が通常の生活をしていれば起こるもので、大きめの家具は当然あるし、日照権もあるので日当たりが室内に差し込むのも当然で、冷蔵庫を頻繁に場所を変えるかというとそんなこともない、など常識的に考えて、ただ生活しているだけで起こるものは不動産屋・オーナー負担になるはずです。

 

【毀損等】

  • 落書き
  • キッチンの油汚れ
  • 冷蔵庫や洗濯機下のカビ(どうしようもないもの場合は別)
  • 壁の大きな穴
  • たばこのヤニ等

一人暮らしで落書きをすることはないと思いますが、キッチンの換気扇の油汚れとか、たばこのヤニなんかはNGです。キッチンの油汚れは掃除すればまぁ良いですが、たばこのニオイやヤニについては入居者が悪いと判断すべきものなので、喫煙者は室内で吸わない、せめて、ベランダで吸った方が良いです。

原状回復:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html

ガイドライン:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun2.pdf

たいていは問題は起こらない

多くの場合、普通に住んで、普通に同じ不動産会社で引越し先を探して契約する、というような形であれば、ひどく原状回復費用が請求されることはないです。

 

不動産屋としても、長く利用してもらって、不動産屋にお金が入った方が良い上に、信頼して預け続けてくれている入居者がいれば、その方が強いからです。築30年、家賃が3万円程度のお部屋で発生する原状回復費用がとんでもなく高額になる、なんてことはほとんどありえないです。

 

詳細はガイドラインを見てもらえればわかると思いますが、10年住んでいて、建物の劣化や、入居者が引っ越すことによるお部屋の中身のアップグレード分は不動産屋やオーナー負担になるのが当然で、そこの費用を入居者に請求するのは、いわゆるぼったくりになる上に、裁判となると不動産屋側が負ける可能性が高いというか、そういう判例もあります。

 

人格も人間性もまともな不動産屋であれば、最初から下手な請求はせず、ちょうどいい所に落とし込んでくるものなので、不動産屋や担当者は人間性で選んで、お部屋に入る前にしっかり気をつけておきましょう。

 

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Posted by Genussmittel管理者