【第八話】猫保護中にうまくいった猫アレルギーへの対処方法と猫アレルギーの原因【学術論文・解説】

2023年6月4日

今回は猫アレルギーの原因と私自身に効果があった猫アレルギー対処方法をまとめました。野良猫を保護したのは良いものの、私自身猫アレルギーです。一度里親になった人も猫アレルギーを理由に、里親を途中で辞退されました。私は猫アレルギーがありながらも、保護中は症状を悪化させることなく、人と猫の程よい距離感を保ってうまく猫アレルギーと付き合いました。

 

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結論

先に猫アレルギー対策としてできることをまとめます。

  • 猫をウェットティッシュや温タオルでゴシゴシする
  • 猫をケージに入れて部屋中換気する★
  • 猫グッズを全てコロコロする
  • カーペットは毎日コロコロする
  • カーテンと壁もしっかり拭き掃除する
  • トイレの吸水シートをこまめに交換する
  • 猫を遊んだら除菌シートか石鹸で手をきれいに洗う
  • HEPAフィルター付きの加湿空気清浄機をつける

 

 

猫アレルギーの正体は「Fel d 1」タンパク質

猫アレルギーの原因は、猫のフケや猫の唾液に含まれるアレルゲン「Fel d 1」と呼ばれるものと言われています。

猫アレルギーの症状

猫アレルギーには以下のような症状があります。

  • 目のかゆみ・しょぼしょぼ
  • 倦怠感・だるさ
  • 鼻水
  • くしゃみ
  • 重度の咳・ぜんそく
  • 蕁麻疹や皮膚疾患

下にいくにつれて順に症状が重くなります。

 

 

猫アレルギーの原因

そして、猫アレルギーの原因となるのは次のようなものです。

  • 猫が走り回ることで巻き上がるハウスダスト
  • 猫の毛
  • 猫の唾液がついた猫の毛
  • 猫のフケ

猫の毛だけが猫アレルギーの要因ならば、空気清浄機や掃除だけでたいていなんとかなります。

 

 

猫が撒き散らしてしまう猫の毛を掃除し、猫の体もきれいな状態を維持するのが一番効果的です。

 

部屋掃除をサボったり、猫のブラッシングや、猫のトイレ掃除をサボったりしている人ほど猫アレルギーに困らされます。

 

それでも猫アレルギーになる方は、猫の唾液や猫のフケに反応してしまっているため、HEPAフィルター付きの空気清浄機を導入するのが無難な対処法です。

 

学術論文などで、世界中で、本気で猫と幸せに暮らすための研究がされています。

 

 

猫と暮らす環境を変えればアレルギーは減るという臨床結果

以下に引用している論文では、猫と暮らす環境を整えれば猫アレルギーは減るという事が書かれていました。

 

つまり、猫の毛や猫のフケが少ない状態にすると、猫アレルギーは減らせるという当たり前の結果です。しかし、これだけでは参考になりません。

 

 

加湿で猫アレルギーを軽減

私の場合、猫アレルギーを軽減させる一番簡単な方法は加湿でした。

 

猫のフケ、猫の毛、アレルゲンが巻き上がらなければ良いのですから、加湿して全部床に落としてしまい、こまめなコロコロと掃除で対処すればよいのです。

 

 

HEPAフィルターのついているアイリスオーヤマの15000円ほどの加湿機能付き空気清浄機でもだいぶ効果がありました。買いました。

 

The effect of reducing levels of cat allergen (Fel d 1) on clinical symptoms in patients with cat allergy

参照:https://www.annallergy.org/article/S1081-1206(10)62176-X/abstract

 

 

猫の体をきれいにした

猫のトイレをこまめにきれいにし、猫の体も毎日ウェットティッシュ(除菌じゃないやつ)で撫でるように拭きました。

 

また、猫のしっぽの付近をしっかりブラッシングしてやりました。抜け毛が多いのはしっぽ回り、お尻周りでした。

 

おそらく、おしりの近くの猫の糞尿などの汚れや「Fel d 1」のようなものがついている猫の毛が舞い上がるのがいけないのかと思います。

 

お尻の付け根は猫自身でも舐められないようなので、このへんは人間がブラッシングしてやると、猫との生活が少しハッピーになります。

 

 

猫のトイレ掃除は2日に1回以上

猫のトイレの下に、おしっこを吸い上げるシートを入れるタイプのものを使っています。

 

猫砂はおしっこなどを吸って固まるものを使っています。それでも、吸水シートは2日も経つと猫のおしっこを結構吸っています。

 

この猫のおしっこを吸った吸水シートがそのままになっているのもよくはありません

 

猫がトイレに行く度に、トイレの下にあると思われる「Fel d 1」などが猫の体についてきて、しっぽ近くの毛と一緒に巻き上がるでしょう?

 

ちゃんとこまめにお世話した結果、猫アレルギーはほとんど起きなくなったわけですから、おそらく見立ては間違っていないでしょう。

 

Fel d 1 peptides: effect on skin tests and cytokine synthesis in cat-allergic human subjects

参照:https://academic.oup.com/intimm/article/8/12/1937/673690

 

 

空気中の「Fel d 1」濃度を減らすのが一番

ここで具体的な学術論文の一部を引用いたします。まとめると、猫を丸洗いして、部屋をきちんと換気して、掃除をしていれば猫アレルギーは減らせるぞ、というお話でした。

 

引用ここから

Within 30 min of entering a 30-m3 clean room the cat itself was found to increase airborne Fel d I by 30 to 90 ng/m3. Following serial weekly washing of the cat this increase was reduced to ⩽ 7 ng/m3, with a more marked fall in small particles (⩽ 2.5 µm diameter) from 9.5 to ⩽ 0.4 ng/m3

~~~

However, the most striking finding was that the carpet accumulates cat allergen at ∼100 times the level for a polished floor, that is, ∼100 µg/day Fel d I compared with ∼0.5 µng/day Fel d I.

引用ここまで

 

猫と人間が互いにストレスなく平和に暮らせるのが一番ですが、何らかの影響で猫アレルギーが発症してしまうことはあります。

 

そんな時には、猫をケージに入れて換気し、猫自身を温タオルでゴシゴシしてやることで、だいぶ状態が良くなるはずです。

 

Airborne Cat Allergen (Fel d I): Environmental Control with the Cat In Situ

参照:https://www.atsjournals.org/doi/pdf/10.1164/ajrccm/143.6.1334

 

 

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Posted by Genussmittel管理者