【甲府卸売市場】特大サイズの蒸しダコを捌いたお話+おまけ

甲府卸売市場開放で入手できた特大サイズの蒸しだこ1300円2匹をさばいたお話。足の部分の水かきを取るのが一番大変だったけど、頭部、くちばし部分の解剖もして、ちびっこにとってはいい経験になったのではなかろうか。くちばし部分の中を見たことがない方は特に必見。

 

 

蒸しだこ捌きも一気にいってみよー!

甲府卸売市場で買ったあとはこんな感じで袋に入れてくれました。見た目以上にでっかいからね!

 

 

まな板に出した状態。ひとまず、塩もみとボイルはしてある感じなので、水かきだけ自分で取ります。タコは足が8本あるので、2匹分で16本分の足の水かきとりですね。

 

 

くちばしオープン状態のタコさん。吸盤もきれいなので、とりあえず足のそれぞれの根元に切込みを入れていく。

 

 

元々はこんな状態。切込みを入れると足それぞれが取りやすくなる。まだ足をさばくまではいかない。

 

 

タコの足はものすごく長くて、だいたい20cmはあった。大きい上に太さも3cmから4cmはあったのでさばきがいがありました。

 

 

さばいている途中に大変すぎて1匹でも良かったのではないかと後悔。しかし、6月24日に買ってすぐにさばいて冷凍し、7月10日に至るまで毎晩のおつまみに食べているけど、なくなる気配がない。悪くなる様子もなくてとてもうれしい限り。

 

 

2匹ともとても大きく、しばらくはたこ焼きパーティーでも連続でいけちゃうくらいの様子。お店の方で内蔵は取ってくれているみたいなので、安心。

 

 

持ち上げてみるとだいたい1.3kgはある。ずっしり重たいけど、この量をカットして果たして冷凍庫に収まるのだろうか。結果から言えばジップロック中サイズにパンパンに入れて3袋分くらいになりました。

 

 

長い足は最長35cm、短くても20cmはありました。すごい。個人的にここまで大きいタコを扱うのは実は初めて。とてもいい経験になりました。甲府卸売市場に行った甲斐があります。

 

 

 

さぁ、さばいていこう!

いきなりだけど、足をカットしました。作業としてはあとは水かき取って細かくカットするだけ。お店するほどの難しいことはない。同じ作業の繰り返しなだけ。

 

 

これはタコの水を吐く所。口に見えるけど、実際ここは背中に当たる部分、どっちかというと斜め後ろあたりに付いています。魚のエラの出口みたいな感じです。

 

 

 

お店側で取ってくれているみたいだけど、ここはタコの目玉が入っていた場所。たいてい処理する時に目玉と内臓はとっちゃうもん。

 

 

これはタコの口と思われても仕方がない見た目ですよね。確かタコの墨もこの辺から出されるんじゃなかった?

 

 

ちょっと傷がついていたけど、気にしない。あれだけたくさんドシャッと置かれていたら傷もつく。頭の部分もきれいな部分は食べられます。

 

 

これはちょっと目玉を開いてみた所。まだ目玉が入っているようにみえるけど、何も入ってなかったよ。

 

 

 

タコの解剖をはじめます

これは既にある程度解剖されたあとの状態。この辺はあまり食べないので廃棄される所。今回はちびっこのお勉強も兼ねて、解剖します。

 

 

いかにもいかつい顔つきのこのタコですが、こんなかわいい足先を持っていた。歴戦の勇者のごとく、食べられてしまったタコの足からは新しい触手が生えてきていました。

 

 

うっすらと吸盤も見えるでしょ?お店でカットされている状態のタコしか知らないとわからないけど、タコも再生力が高い生き物で、こんな一面もあるんです。

 

 

 

こんなに太い足が再生されるにはどれくらいの時間がかかるんでしょうね。これもまた生命力のなせる技ですね。力を感じるかわいい触手。

 

 

さて、顔の部分のお肉を包丁で少しずつ削ぎ落としていくとくちばしの本体が出てきます。

 

 

この部分は指で押すと丸い塊みたいなのが入っていて、主に筋肉と合わさったくちばしの構造がまるごとここに詰まっています。生命の神秘です。

 

 

 

ちびっことタコの2SHOT!タコの目の位置、口の位置は人にも似ていますね。くちばしの間に見える2つの縦長の筋肉はくちばしを強く動かしている筋肉です。

 

 

このくちばしを引っこ抜くと、羽みたいな形状で出てきます。ここだけ見るとあまりかっこよくない。

 

 

外すとこんな感じになっています。筋肉と接していた部分は薄っすらと白い。面白い構造をしていますね。

 

 

くちばし部分はこんな感じにくっついていました。

 

 

一番外側?の上のくちばしを外した状態がこれ。悪魔のような顔と言われるのもなんとなく分かる気がする。プレデターみたいだ。

 

 

 

タコの口の部分を引っ張ると取れます。ここがタコの顎で、咀嚼する部分です。ここにタコの面白い構造が詰まっています。

 

 

くちばし部分を抜かれたタコの姿はこんなことに…。この場所にすっぽりとくちばし構造が詰まっていました。

 

 

ドアップにするとこんな感じです。神経とか食道の穴とかもよく見えるでしょ。きれいな受け皿みたいになって、タコのくちばしを支えていました。

 

 

くちばし部分を組み直してみることにした。こんな感じにハマっていました。

 

 

このくちばし部分の周りには筋肉がいっぱいついていて、ここの細かい部分を外すととてもスッキリします。

 

 

スッキリしました。タコのくちばしの骨を受けている部分というのでしょうか、きれいに別れた鶏の砂肝みたいな筋肉が出てきます。

 

 

 

砂肝みたいなくちばしを挟んでいた筋肉をはがした状態とタコの顔の2SHOTです。後ろにつながって伸びている部分が食道です。

 

 

くちばしを支えている筋肉と一緒に管みたいなのが伸びていますが、これがタコの食道です。くちばしもドアップなら見やすいかな。

 

 

こんな風に合体していました。これだけだと分かりにくいかもしれませんが、こんな筋肉だらけの顎にかじられたら、噛み切られますな。

 

 

顎、くちばしの先端は完全に尖っているのではなく、緩やかなカーブを描いた構造になっています。完全に尖っていないため、力も均一にかかる上、カニの殻を砕くくらいは簡単にできそうですね。

 

 

タコのくちばしの中の構造です。ここはなかなか見られない部分で、ちょっと貴重かもしれないですね。

 

 

くちばしの中は少し黄色いエイリアンの「カパァッ」ってやる2個めの口のような物がついてます。見えるかな?タコのカラスとタコのトンビもこれなら真横から見えるかな。

 

 

食道部分を見やすくドアップ。この左側にあるのが食道で、右から少し飛び出ている黄色い部分が第二の口。もしくはタコの咀嚼する口の正体。

 

 

こんな感じになっています。これは口なのか、舌なのか、歯なのかよく分かりませんが正式には「歯舌」と言うもののようで、殻を砕いた後にその獲物の身をすするものだと思います。

 

 

硬いのかと思いきや、とても柔らかく、簡単にひっくり返せます。イカの骨くらいの柔らかさがあります。

 

 

ここまでがタコの口の構造とくちばしの様子でした。たこ焼きを食べてるだけでは見られないでしょう。

 

 

ここまで解剖に付き合ってくれたタコのお口の様子まとめ。ものすごい生き物なんだなと改めて実感。

 

 

タコの上の部分から食道の部分を覗き見る。あの口から、食道を通って、タコの頭に食べたものが回るんですね。内臓が付いているタコがあったら、またこの先の様子を見てみたいな。

 

 

タコを捌き終わった!

水かき取るのが大変すぎて、途中の写真撮影は忘れていた。Before&Afterですまない。ざっくり切ったから、お世辞にもきれいとは言えないが、しっかり洗ったあとなので汚れはないぞ。

 

 

一回り大きいボールにずっしり入るくらいにタコが出来ました。ちびっこも喜んでおられる様子。切りたてのタコの刺身はうまかったぞ。

 

 

このあとジップロックに分けて入れて、入り切らなかったものはその場で醤油つけて食べました。捌きたてが一番うまい!

 

 

ジップロックは中サイズを使用。これで3袋は取れました。特大サイズのタコをカットしてわかった「タコが高い理由」これからは自分で頑張ってカットしたほうがタコを安く食べられる。

 

 

タコの細かくカットした足は、今後たこ焼きにしたり、たこわさにしたり、醤油漬けにしたりしておいしくいただきます。タコにはタウリンも豊富に含まれているので、スタミナ回復に大いに役立ちそうです。

 

 

こんなにも大収穫だった甲府卸売市場。静岡とかの魚河岸の市場に行ったら、どれだけの魚介に出会えるのだろうか。甲府だけでもこれだけのものが手に入るので、次回9月の甲府卸売市場の市場開放、行ってみてはいかがだろうか?

 

 

 

 

次回、金目鯛を捌く!

 

 

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Posted by Genussmittel管理者