白い食材・白い食べ物は本当に危ないのか【学術論文】科学的に見ると問題は「食べ方」にある
ある界隈でよく言われる「白い食材は体に悪いから食べちゃダメ」というお話は果たして本当なのか、科学的に調査して、どこまで本当で、どこから嘘なのか検証しました。結論を先に言えば、適量食べている分には健康被害はそこまで気にするものではありません。適切な摂取量を守って、十分な睡眠、食事、水分補給、運動を通して健康を維持しましょう。
グルテンとは
穀物の胚乳(お米の研ぎ汁的な)に含まれているタンパク質群のこと。グルテニン、グリアジンがつながったものと言われることもありますが、その構造は詳細には解明されていません。このグルテンはお米の研ぎ汁のイメージで考えてもらうとわかりやすいですが、米粉もそうですが、小麦粉のように細かい粉末状になっている方が表面積が大きいのでグルテンにあたる成分が多く活用されます。これを活用して練って作られるのがパンやクッキーです。牛乳や砂糖や卵を味付けのために使うことも多いです。
ここでタンパク質(アルブミン・グロブリンとか)というのは抗原抗体反応で言うところの「アレルギーの要因」になりうるものとしては確かに可能性が高い成分です。
グルテニン
症例まで見てないですが、以下出典によると
The most important wheat allergens were the α-amylase/trypsin inhibitor subunits, which were present in all three protein fractions of raw and cooked wheat. Other important allergens were a 9-kDa LTP in the albumin/globulin fraction and several low-molecular-weight (LMW) glutenin subunits in the gluten fraction. All these allergens showed heat resistance and lack of cross-reactivity to grass pollen allergens. LTP was a major allergen only in Italian patients. Conclusions: The α-amylase inhibitor was confirmed to be the most important wheat allergen in food allergy and to play a role in wheat-dependent exercise-induced anaphylaxis, too. Other important allergens were LTP and the LMW glutenin subunits.
Wheat IgE-Mediated Food Allergy in European Patients: α-Amylase Inhibitors, Lipid Transfer Proteins and Low-Molecular-Weight Glutenins
最も重要な小麦アレルゲンはα-アミラーゼ/トリプシン阻害剤サブユニットであり、生小麦と調理済み小麦の3つのタンパク質画分すべてに存在していました。 他の重要なアレルゲンは、アルブミン/グロブリン画分に含まれる9 kDaのLTPと、グルテン画分に含まれるいくつかの低分子量(LMW)グルテニンサブユニットでした。
これらすべてのアレルゲンは、耐熱性と草花粉アレルゲンに対する交差反応性の欠如を示しました。 LTPはイタリア人患者にのみ主要なアレルゲンでした。 結論:α-アミラーゼ阻害剤は、食物アレルギーにおいて最も重要な小麦アレルゲンであり、小麦依存性の運動誘発性アナフィラキシーにおいても役割を果たすことが確認されました。
他の重要なアレルゲンは、LTPとLMWグルテニンサブユニットでした。
とあるため、グルテニンも一部の人にとってはアレルゲンとなり得るものです。グルテニンはパンの硬さを決めるものでもあるらしいので、グルテンを頼って作られているパンではなく、グルテンを頼らずに作られているパン、お米の研ぎ汁の小麦版みたいな成分に頼らずに作られているパンなら食べても大丈夫かもしれません。
グリアジン
ω-グリアジンによって引き起こされるアレルギー反応は以下のようなものも知られています。
- 小麦依存性運動誘発性アナフィラキシー
- 小麦依存性じんましん
- 製パン業者にみられる喘息
- 症候性グルテン感受性腸症
こうしたアレルギーを起こしてしまう可能性があるものの一つがグルテンであるのは事実だと考えてよいでしょう。
お米
玄米と精米の違い
上記のキャリブレーション調査によると、
【玄米】
- 水分:0.930
- タンパク質:0.935
- 脂肪酸度(粉):0.159
- 脂肪酸度(粒):ー
【精米】
- 水分:0.700
- タンパク質:0.939
- 脂肪酸度(粉):0.292
- 脂肪酸度(粒):0.489
と、成分の差があり、精米のほうが水分が少ないなど、数値として見れるものがある事はわかる。が、これだけでは判断はできない。
玄米の成分表示
こちら100g中の成分です。多くの者が気にしているであろう成分を箇条書きで抜き出す。
- エネルギー:353kcal
- 水分:14.9g
- タンパク質:6.8g
- 脂質:2.7g
- 炭水化物:74.3g
- カリウム:230mg
- マグネシウム:110mg
- リン:290mg
- 亜鉛:1.8mg
- ビタミンB1:0.41mg
- ビタミンB2:0.04mg
- 食物繊維総量:3.0g
精米の成分表示
こちら100g中の成分です。多くの者が気にしているであろう成分を箇条書きで抜き出す。
- エネルギー:358kcal
- 水分:14.9g
- タンパク質:6.1g
- 脂質:0.9g
- 炭水化物:77.6g
- カリウム:89mg
- マグネシウム:23mg
- リン:95mg
- 亜鉛:1.4mg
- ビタミンB1:0.08mg
- ビタミンB2:0.02mg
- 食物繊維総量:0.5g
精米(炊いた米)の成分表示
こちら100g中の成分です。多くの者が気にしているであろう成分を箇条書きで抜き出す。
- エネルギー:168kcal
- 水分:60.0g
- タンパク質:2.5g
- 脂質:0.3g
- 炭水化物:37.1g
- カリウム:29mg
- マグネシウム:7mg
- リン:34mg
- 亜鉛:0.6mg
- ビタミンB1:0.02mg
- ビタミンB2:0.01mg
- 食物繊維総量:1.5g
玄米・精米・炊いた精米の成分比較表
玄米 | 精米 | 炊いた精米 | |
---|---|---|---|
エネルギー | 353kcal | 358kcal | 168kcal |
水分 | 14.9g | 14.9g | 60.0g |
タンパク質 | 6.8g | 6.1g | 2.5g |
脂質 | 2.7g | 0.9g | 0.3g |
炭水化物 | 74.3g | 77.6g | 37.1g |
カリウム | 230mg | 89mg | 29mg |
マグネシウム | 110mg | 23mg | 7mg |
リン | 290mg | 95mg | 34mg |
亜鉛 | 1.8mg | 1.4mg | 0.6mg |
ビタミンB1 | 0.41mg | 0.08mg | 0.02mg |
ビタミンB2 | 0.04mg | 0.02mg | 0.01mg |
食物繊維総量 | 3.0g | 0.5g | 1.5g |
こちらの比較表を参考にすると、界隈で言われている、白米には炭水化物が多いから危ないという根拠は見られない。炭水化物の量、エネルギーの量からすると炊いた米の方が少ないです。データの出典元は文部科学省の成分データなので、文句があるならそこの現場の研究者の努力から科学的に否定していきなさい。
玄米のほうがカリウム、マグネシウムなどのミネラルの一部とビタミンB1が多いくらいですが、主に主食、穀物としての食材なため、そこに食物繊維やミネラル、ビタミンを期待することそのものが間違いでしょう。野菜やフルーツ、魚、肉を食べなさい。
玄米の食物繊維も100g中3gしかない上に、炊いた精米も100g中1.5gしか食物繊維はないので、炊いたご飯に食物繊維を期待するのが間違いです。
ただし、玄米のほうが100gあたりに摂取できるエネルギー(kcal)が多く、ミネラル、ビタミン、炭水化物も脂質も多めに摂取できるので、白米よりは玄米の方が栄養がある、と表記・発言するのは正しいですが、白米が危険であるという言い方は間違いです。
また、玄米のほうが米殻にお米が包まれている分、なんか食物繊維多そうには思えますが、排便を見てみると結局大部分がそのまま排泄されてたりする場合があるので、十分に栄養になっているかと言うとそうでもなく、むやみやたらに玄米だけ食べていても逆に栄養不足になる可能性があります。
個人的なおすすめの話になりますが、私自身は、玄米:白米=1:1で硬めのご飯にして、がつがつお米食べてます。おいしいし、食感も良いし、それで30年以上生きてきて、5年以上朝晩逆転の夜型生活をしてきていますが健康体です。白米が危険なのではありません。
【解】白米だけ食べるのは体に良くない
成分表示やデータから見るに、白米は体に悪くはないでしょう。問題はその白米の食べ方です。白米だけ毎食食べる生活をしてたら栄養足りないので体に悪いです。また、白米900g、納豆100gみたいな偏った食事も体には栄養が足りないのであんまりおすすめできないです。
大切なのは、白米も野菜も魚も、肉もバランス良く適量食べることです。代謝や吸収の関係を考慮すると、
- 野菜
- 米
- 魚
- 米
- 味噌汁
- 米
- 魚
- 米
というような順番で、他の食材とお米を交互に食べるのが個人的には良いと思います。白米はまとめてドサッとお腹に入れると表面積が広いのもあって、吸収が早くなりすぎて、血糖値が上がりやすいのは間違いないです。玄米はその点、血糖値の急上昇はないと感じますが、そこは穀物に求めるものでもないでしょう。食べ方を気をつけてあげればいいだけの話です。
小麦
界隈で最も良くないと言われている小麦、パンの原料、パスタの原料など。既に述べましたが、小麦を食べる時に怖いのはグルテンです。調理の過程でグルテンが多く出ている、または、栽培の過程で農薬が残留しているとか、そういうお話は半分正しくて、半分間違ってます。
農業目線で言えば、適切に農薬を使用しないと食糧生産は追いつきませんし、グルテンが出ているからと言っても、何かしら処理をすればグルテンは限りなく少なく抑えられますが、その分、増粘剤などの添加物が追加されます。アレルギーを起こさない添加物か、アレルギーを起こすグルテンか、どちらをとるか、という問題にもなってきます。
そもそも小麦アレルギーの方は、小麦を避けるしかないので、小麦アレルギーがない人までが小麦が危険だと聞いているから「一切の小麦っぽいは食べない」というのはちょっと気持ちはわかるけど間違いです。
胚芽とは
小麦の芽です。ここを取り入れているものを胚芽パンと言います。小麦アレルギーの人は食べてはいけませんし、グルテンも多少入ります。
全粒粉とは
小麦の全部をまとめて挽いたものです。お米で言うと玄米です。結局グルテンは入りますので、小麦アレルギーの方は食べちゃダメだと思います。
ふすまとは
小麦の皮、玄米でいう茶色い所です。お米であれば茶色い皮のところに栄養があったり、タンパク質が多かったりするので、結局グルテンは入ります。小麦アレルギーの人は食べてはいけません。
結論から言えばグルテンフリーの小麦製品はぶっちゃけないと思ったほうが良いです。グルテン除去処理されていても微量は含まれます。
「グルテンフリー」というラベルを表示する食品は、(1)~(2)のいずれかを満たすものを意味する。
(1) 以下のいずれも含有していないもの。
ア.グルテン含有穀物である原料(スペルト小麦など)
イ.グルテン含有穀物に由来しグルテン除去処理が施されていない原料(小麦粉など)
ウ.グルテン含有穀物に由来しグルテン除去処理が施されている原料で(小麦でんぷんなど)、食品中のグルテンを1キログラム当たり20ミリグラム以上とする原料
(2) 本質的にグルテンを含有しないもの。なお、原料にグルテンがやむを得ず含有する場合、食品中のグルテンは1キログラム当たり20ミリグラム未満であるものとする。
独立行政法人農畜産業振興機構
グルテンフリーを書いているからと言って、グルテン=ゼロではありません。が、本質的にグルテンがない食材だったらグルテンはいらないので大丈夫です。
米国食品医薬品庁(FDA)、「グルテンフリー」表示規則を施行
米国食品医薬品庁(FDA)は8月5日、「グルテンフリー」表示規則を施行した。概要は以下のとおり。
グルテンフリー表示の付いた全ての食品は、本日をもって昨年8月に公布したグルテンフリー表示最終規則の全要件に従わねばならない。当該要件は本日以降、ラベル付き包装食品に適用される。グルテンフリー表示の付いた多くの食品は、既に新要件に適合していると承知しているが、施行日以前に生産及び表示された製品もまだ店頭にあることを消費者は認識すべきである。
本日の施行日は1年前から最終規則で設定されており、食品業界に十分な期間を猶予して、自発的にグルテンフリー表示を行う対象食品の調製及び表示内容に必要な変更を加えられるようにした。
最終規則では、セリアック病を有する消費者がグルテンフリー食を管理しやすくなるように、統一基準の定義を定めた。グルテンフリー食品中に含まれるグルテンは20ppm未満でなければならない。本質的にグルテンを含まない食品、又は以下の原料を含まない食品は「グルテンフリー」と表示できる。
1) グルテン含有穀物(スペルト小麦等)である原料
2) グルテン除去処理が施されていないグルテン含有穀物(小麦粉等)に由来する原料
3) グルテン除去処理が施されたグルテン含有穀物に由来する原料(小麦でん粉等)であって、その原料の使用により食品中のグルテン含有量が20ppm以上となる場合。
(中略)
セリアック病を有する消費者は、飲食店等で提供される食品についてもグルテンの有無を判別できるようになることを期待しており、FDAはその点を承知している。このグルテンフリー最終規則は、小売店及びテイクアウト飲食店等の食品提供施設が販売する包装食品を適用対象としている。「グルテンフリー」表示が果たす公衆衛生上の意義からすれば、飲食店その他の施設がメニューに表示を行う場合、内容はFDAの定義と整合すべきである。州及び自治体当局は、そのような施設の監督に重要な役割を果たす。
グルテンフリーという用語の適正な使用に関して、FDAは州、飲食店業界その他利害関係者と協働し、教育及び普及活動を支援していく。食品安全委員会(2014年)
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04091450105
グルテンにはアレルギーが含まれるのは2014年のFDAより周知されているものと考えて、できるだけグルテンが入らないように努力すべきだという方向性も間違いではないでしょう。
部分変性の評価はタンパク質の高次構造変化によっても低アレルゲン化されたという報告6)を参考に、たんぱく質の高次構造のみに反応するブラッドフォード法7)を用いて行った。
ブラッドフォード法は、たんぱく質の高次構造のみに反応するため、未処理グルテンと比較した場合にたんぱく質濃度の低下が見られる場合、該当処理で高次構造が壊れたことが示唆される。本実験では電磁波処理(5 分)、電磁波処理(3 分)、塩麹処理の3つの処理において高次構造を持つたんぱく質量の有意な低下がみられた。特に、塩麹処理では、著しい低下が見られた。
実験1で得られたグルテンは著しく粘性を失っており、これらの処理グルテンを用いた通常の小麦製品の再現は難しい。そこで実験2として、グルテン以外の粘性物質を他食材・他物質に求め、パンを焼き上げることが出来るかどうかの検討を行った。
低アレルゲン化小麦グルテンの調整と製パンへの応用 Some attempts at decreasing in allergenic activity in wheat, and examination of the bread making method which used it 桑守正範 1 、菊池和美 2 、高橋享子 3 、谷口誠 4 Masanori KUWAMORI, Kazumi KIKUCHI, Kyouko TAKAHASHI, and Makoto TANIGUCHI
グルテンフリーにするための努力は真剣に進められています。食べない、選択肢よりは、工夫されているものを適度に食べるのが正解でしょう。
その他の白い食べ物
当方が見かけた媒体では「白い食べ物は危険だ」という流布をしていたので、そこにこだわって、思いつく限りの白い食べ物をあげてみますが、これらは危険な食べ物ではないのでは?
- 大根
- ナスの中身
- 白ナス
- ライチ
- もやし
- くるみ・ナッツ類(白くはない?)
- セロリ
- 長ネギ・玉ねぎ
- じゃがいも
- ごぼう
これら全て、お米や小麦と同じく「中身やその一部が白い食べ物」ですが、危険でしょうか?じゃがいもは芽が出てたらダメ、ネギも食べすぎる(10kgとか)とあんまよくない、ライチも食べ過ぎはダメ、などはありますが、適量食べる分には何も問題はないのでは?
断定して、こういった食材は適量を、バランス良く食べても「アレルギーでない限り&危険な農薬が残留してない限り」はそれほど健康に問題はありません。
たぶん危険なお米の食べ方
一応、こういう食べ方は良くない、長期的に見て健康を害する可能性がある食べ方をまとめておきます。
- 1日3食白米のおにぎりだけ
- 毎食1kgの白米と納豆500gだけ
- ラーメン・餃子・ライス・ビールを毎日
- 1日3食甘い菓子パンを食べる
- 1日3食野菜なしのたらこパスタを食べる
- 金欠で白米ご飯にごま塩かけて1日3食を毎日
こういう食べ方は健康上良くないです。おいしいんだけどね。ラーメン、餃子、チャーハン、替え玉、ビール、唐揚げ合わせちゃうみたいな食べ方はあんまりというか、たまぁになら耐えられると思いますが、塩分、糖分、脂肪分、アルコール分の関係で良くないです。白い食べ物関係ないです。
正しく怯えて正しく食べて
世の中には健康上よくない食べ物はたしかにあります。想像以上にあります。
だからって、ちゃんと調査もせず、実証実験も自分の体でやらず、なんとなく聞いただけの情報で「危険!危険!」って騒ぐのは違います。
何が危ないか、その本質を見て、正しく怯えて、正しく避けて、あなたの体と心と生活に合うような食事を選びましょう。
人によっては肉食の方が体調が良い、ってこともあれば、野菜をガツガツ食べないと辛いって場合もあって、完全にケースバイケースです。ヨーグルトでアレルギー出る人もいるくらいですので、一概に「〇〇を食べてはいけない!」っていうのは間違いで、そういう発言をするものとは距離を置くことを強くおすすめします。
スポーツインストラクター、MLM信者、なにかの回し者、洗脳されちゃった人なんかはそういう物言いをすることが多いです。
あなたが食べたいものを、死ぬまで食べ続けられるように、選んで生きましょう。
私は「ラーメン、餃子、チャーハン」も「たらこパスタ」も「動物園で出るような極太野菜スティック」も「ししゃもオスメス」も「オートミール」も大好きです。
あと
痩せたきゃ
運動しろ
調査文献・出典
[PDF] Effect of wet harvesting on biodeterioration of rice.MN Sahay, S Gangopadhyay – Cereal chemistry, 1985 – cerealsgrains.org
http://online.cerealsgrains.org/publications/cc/backissues/1985/Documents/Chem62_80.pdf
近赤外分光法による穀物成分測定の精度 (第 2 報) 玄米および精米の水分, タンパク質, 脂肪酸度について
夏賀元康, 川村周三, 伊藤和彦 – 農業機械学会誌, 1992 – jlc.jst.go.jp
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsam1937/54/6/54_6_89/_article/-char/ja/
Wheat IgE-Mediated Food Allergy in European Patients: α-Amylase Inhibitors, Lipid Transfer Proteins and Low-Molecular-Weight Glutenins
https://www.karger.com/Article/Abstract/102609