ライター業務が辛いと感じ始めた時に試したことと現在
ウェブライターを生業にしている、または、生業にしようと挑戦している方にとって、三カ月程度に一度か、それ以上か、もう書きたくないと感じる時があるかと思います。そんな時に見返して欲しいことと、当職が試したこと、現在の状況について、参考となればと思い、ここに記し残します。
結論
ライター業務がキツイ理由は、もしかして、
- 同じ作業ばかりしているから
- 似たテーマでしか書いていないから
- 文字単価が低いままだから
- 納期がギリギリ過ぎるから
- 非承認が多すぎるから
- 仕事と割り切って書くのに疲れる内容だから
- 執筆作業の大変さを理解してもらえていないから
ではないでしょうか?記事を丸投げで書いてくれ、と依頼してもらえるようになるまでには長い時間と実績、経験が必要になります。それまでは厳しいルールやきつめの納期、似たようなテーマでの執筆は増えてしまいやすいですが、
- 執筆する分野を増やしてみる
- 色んな文章を読んでインプットを増やす
- 文字単価を上げる交渉や仕事選びをする
- モラルに反する仕事は受けない
など、ライター自身でもできる改善策が少しあります。よいクライアントに出会い、ポートフォリオを残し、審査を受けずとも残せる記事(自分のブログ等)を書き、ライター業務独特の辛さを軽減しましょう。
もしかしたら今年でライター歴10年
途中から数えるのも考えるのもやめましたが、時期的にはウェブライターに挑戦し始めたのは現在の年齢を考えるとおよそ10年ほど前、もしかしたら8年、9年かもですが、もはや年数は関係なくなりました。
あるタイミングからウェブライターの業務の難易度が上がらなくなりました。確か薬機法・法規・英語対応ライティングをはじめてどんどん書けるようになったあたりから、難易度の天井を舐めている感じです。
つまり、薬機法は薬機法で、クラウドソーシングはクラウドソーシングで、一定の段階まで慣れると単調作業になって、難易度にも限界が来て、飽きてしまいます。どんどん書いて報酬を貰えるのであればモチベーションも維持できそうですが、実は、まるで機械みたいに文字を生み出すだけの作業はかなり精神に来ます。
人は単調作業の繰り返しが苦痛
ライター業をやっていく時にきついのが、以下のような点です。
- 案件ごとに大量のルールを守らされる
- 同じような内容を書かせられる
- 苦手分野を調べながら大量に書かされる
- 仕事が少なすぎる
- 仕事が多すぎる(&納期が短すぎる)
ライターの仕事をクラウドワークスやランサーズでやり始めた段階では、1文字0.1円~0.5円とかの単価の仕事しか回ってこないケースも多く、実績と実力がなければ仕方がないのですが、実績を積むまでがとにかく大変です。
早めに文字単価を上げてもらえるよう努力しましょう。テストライティングの結果で、そのライターの執筆力や慣れ、文字単価などが決定されることが多いです。文字単価が大きければ、それがモチベーションになります。
最初から執筆の実力がある場合は、文字単価0.5~1円を狙って書かせてもらいながら、実力と実績と知識を増やしていきましょう。
非承認消失形式のライティングを早めに卒業しよう
通常、きちんとしている所でのライター業務は、書いた文字数全部なかったことにされる非承認形式はないです。CMSで書いて、必要な箇所は修正や校正を挟みつつ、仕上げていく作業を行います。
数百文字書いたのに非承認になったから、作業時間や負担も無視して無報酬とするのは下手すると違法なので、最初にテストライティングをしてくれて、きちんと支払いがある所はまだマシです。
※割とそこそこの数、あえて非承認を出して記事数だけ集めようとするクライアントがいます。非承認率が高いクライアントの依頼は受けないように。
複数の分野で気晴らしすると良い
自身の得意分野のみで記事を書こうとしていると必ず飽きが来る上に、ネタの限界が来ます。過去に書いて納品した記事と似たような文章しか書けないような状況になると詰んでしまいます。
あなたの書いた記事はネット上で公開されて、書き方が似ているとWeb重複として非承認を出す要因になります。
これを避けるために、無理は禁物ですが、新しい分野での執筆・ライティングに挑戦するのも大切です。これまで映画紹介の記事しか書いてこなかった場合は、不動産物件の紹介や、観光地紹介の記事も請け負ってみると良いでしょう。書き方のルールやクセが違うので、技術も書ける分野も経験も増えて、気晴らしにもなってよい作用があるはずです。
ライター業の気晴らしにできること
ライター業務に飽きてしまった時に、やっておくと気晴らしにもなって、いずれライター業務の足しになることがいくつかあります。
- アイキャッチ画像や図解作成
- 文字装飾や枠装飾CSS系の勉強
- キーワード選びとSEO
- 動画編集と投稿作業
- 小規模店舗のウェブサイトづくり
- 法律やガイドラインの学習
これらはどれもライティング業務と関わりがある内容で、なにかしらライティング業務・コンテンツ作成業務と関わりがあるものです。画像作成やイラスト系のデザインを身につければ受けられる依頼も増やせます。
CMSのスタイルシートへアクセスできなくても、その記事の編集画面のみで実装できるCSS装飾があれば、他のライターと差をつけられます。もちろんSEOを理解していて、執筆の際にそこまで考慮した書き方や提案ができれば、良いクライアントさんと巡り会える可能性も上がり、自身がクライアントを超えられる可能性もあります。
動画づくりでも、テロップや概要説明欄などで文章は必要です。動画内の文字を動かしたり、トランジションなどを挟んだりする工夫もわかっていれば、文字数の大切さや言い換えの重要さが分かって、作業に生かせるはずです。
小さな店舗などのウェブサイト作成を請け負うと、どうしてその文章が必要なのか、という理由がはっきりします。普段は依頼された記事を書くだけだとしても、どこでどんな目的で使われていて、どうやってその文章を生み出しているかを知れば、何をそこに書くべきかがはっきりします。
法律、各種ガイドラインを学んで理解していれば、薬機法や景表法にひっかかる表現を未然に防げます。当然薬機法ライターの報酬は文字単価4円~10円なので、稼ぎも大きくできます。校正ガイドラインを知っていれば、どんな表現をすれば承認率を上げられるか分かる上に、ディレクターや校正士としての仕事も受けられるようになるかもしれません。
インプットを多くしてみる
記事を書く作業、ライティング業務はアウトプットです。ひたすら書き出す、外に出して残す作業なので、インプットもしないと出しすぎて疲れてしまいます。
これは生理的にそうできているとも言える感覚で、人間は生きる上で食べないと出せないのに、出してばかりいると不安になり、虚無感や不足感を抱きます。
- 雑誌をたくさん読む
- いろんな映画を見る
- マンガを読む
- 音楽を聞く
- 旅行に出かける
- パンフレットを見る
など、他の人の制作物や完成品を多く見て、触れることで「こんな書き方もできるかもしれない」とアイデアやできそうなことが増えるはずです。そうすると「自分でも書いてみたい」という気持ちが多少なり生まれてモチベーションにつながるかもしれません。
現在の状況
現在、さまざまなご依頼や執筆業務をさせて頂けていますが、どこかで査定や審査はされているはずですが、あまり厳しい修正や手直し、そもそも全部書き直し系の非承認がある仕事はありません。
自分のブログやウェブサイトもいくつも持っているので、書きたい内容ごとに、それぞれのテーマのウェブサイトに記載する、という形で書きたい欲と、テーマに疲れた時の気晴らしを両方実現できています。
また、だんだん書き出すことに慣れてきて、食事や散歩と同じように、毎日何かしら書いていかないと不安になる、くらいの習慣にできています。
もしかしたら「習慣化」する、という方法が一番解決が早いかもしれません。
書きたくないわけではないのでは…
おそらく、ライター業をしていて辛いのではなく、報酬や非承認、文字単価、テーマの類似性や単調な繰り返しに飽きて苦しんでいるのではないでしょうか。
- ポートフォリオサイトの開設
- 記名記事の依頼を受ける
- 自分のウェブサイトとブログを持つ
- SNSで書き出す練習をする
- 自分のメディアを持つ
といった工夫で、少しでも早く実績を積んで良い単価での仕事を受けられるようになるかもしれません。