「カスペルスキー(Kaspersky)」って実際どうなの?セキュリティエンジニアが解説
ウイルス対策セキュリティソフト「カスペルスキー(Kaspersky)」は実際ちゃんと使えるのか、役に立つのか、現場でセキュリティエンジニアとして働く当職が解説しました。ビジネス向けというよりは個人・フリーランス向けの内容です。いまいちパッとしないですが、使えないことはなく、低コストなのが魅力です。
結論
カスペルスキー セキュリティがおすすめできるのは、以下の条件に合う方です。
- 1年1台だけ保護する
- シンプルな機能だけで良い
- とにかくコストを抑えたい
カスペルスキーは、1年1台のみだったら4,054円ですが、1年5台の場合は家族で5,072円で利用できるという安さと機能のシンプルさに魅力があります。
テレワークが急に必要になり、とりあえず、取り急ぎ、セキュリティソフトを入れて、Zoomやオンラインでの業務を行おうとなったときには役に立ちます。Webカメラ保護やVPNなどが一定容量までは生かせるなどプチ機能もありますが、それらよりも導入時のコストの低さがなにより魅力です。
ただし、他のページでも記載しているように、以下のような使い方しかしない方はカスペルスキー セキュリティを入れなくても問題ないです。
- Windowsでオフィスソフトのみを使用する
- Zoomも特定少数としか通話しない
- 個人情報を扱うことはない
- edgeやChromeではブラウジングとYouTube・SNSしかしない
業務利用ではよくあるZIPファイルのやり取り、短縮URLのクリック、QRコードの読み取りを一切しないのであれば、カスペルスキーに限らず、さまざまなセキュリティソフトは必要なく、Windows Defenderだけでも大丈夫です。
※ただし、何かあった時、対策ソフトを入れてなかったと説明しないといけない場合は、たいてい責任が問われます。どこかの誰かが、セキュリティソフトは入れなくてもいいと言ったから入れなかったけど、Windows Defenderだけを使っていて、侵害が発生して、自身に賠償責任が生じた、というのを避けたいなら、自身で選んでください。
「カスペルスキー(Kaspersky)」の詳細・要求スペック
カスペルスキー(Kaspersky)の要求スペックは以下の通りです。
- 必要HDD容量:1.5GB
- メモリRAM:2GB
- ライセンス期間:3年
- 価格:9,147円
カスペルスキー セキュリティは、3年間の価格は9,147円と安く見えますが、保護できるPC台数は1台までなので、割高になる可能性があります。価格と保護できる台数で比較すると、ESETにどうしても負けてしまうスペックです。ただし、
- ESET:1年4,950円
- カスペルスキー:1年4,054円
なので、1年間だけ使用する場合で、1台だけ保護できればいいのであれば、カスペルスキーがシンプルで最も低コストです。
買う前のチェック事項
カスペルスキー セキュリティは、ライセンス期間3年でも、複数台保護できるプランはあります。ただし、仕事仲間と共有して使うという使い方はダメだとの記載があり、同居で、生計を同一とする家族のみに許されているとかなんとか制限があるので、基本自分一人で、とりあえず1年の利用をしたい場合に選ぶと良いでしょう。
また、セキュリティ機能はとてもシンプルで、動作の軽さはそこそこです。安さではESETと比較されることが多いかと思いますが、ESETもずば抜けて良いわけではなく、他のセキュリティソフトとあまり変わりません。
最低限の機能が働いてくれて、とにかく安く、1年だけ(1年未満でも良い)、1台だけ保護できれば良いという場合にはカスペルスキー(Kaspersky)がちょうどよいでしょう。