チルアウト(CHILL OUT)の成分と安全性評価【危ない飲み物ではない】
チルアウト(CHILL OUT)はリラクゼーションドリンクとして自販機で210円で買える炭酸飲料で、ヘンプシードエキスは入っていると記載されていますが、危ない成分や麻薬成分は含まれていません。カロリーや成分含有量と合わせて化学的解説を交えてまとめてありますので、参考までに。
チルアウト(CHILL OUT)の成分
チルアウト(CHILL OUT)は合同会社Endian(コカ・コーラ&I-Ne|https://endian.co.jp/)が販売しているリラクゼーションを謳った炭酸飲料ドリンクで、
- 果糖ぶどう糖液糖(国内製造)
- ぶどう果汁
- オレンジ果汁
- ヘンプシードエキス
- ギャバ
- ホップエキス/炭酸
- 酸味料
- L-テアニン
- 香料
- V.C
を含んでいます。果糖ぶどう糖液糖のリスク等についてはコチラ(リンク)をお読みください。250ml、275g、缶コーヒーと同じサイズで、かばんにも入れやすいサイズの飲み物です。
L-テアニンとは
L-テアニン(L-Theanine)とは、化学式C7H14N2O3、分子量174.20g/molのアミノ酸の一種で、お茶によく含まれていると言われる成分です。上級なお茶の旨味成分友いわれていて、危険性はなく、このテアニンに太陽光が当たるとカテキンに変化します。
小腸から速やかに吸収され、すぐに脳にまで到達して作用することが知られており、リラックス効果について期待できるとしたら、ヘンプシードエキスよりもL-テアニンの方が強いかもしれません。L-テアニン摂取後30分程度で脳波に変化が起きてリラックスしやすい状態になるとされていますので、チルアウト(CHILL OUT)を飲んで30分経過したくらいがちょうど落ち着きはじめたを感じる頃(当然、個人差あり)でしょう。
ヘンプシードエキスとは
リノール酸 | リノレン酸 | γーリノレン酸 | オレイン酸 | 飽和脂肪酸 | 多価不飽和脂肪酸率 | Ω6:Ω3 | |
麻の実油 | 56 | 20 | 3 | 12 | 9 | 80% | 3:1 |
ヘンプシードというと「ぎょっ」とする人も、麻の実というとそれほどでもない場合は多いです。ヘンプシードは麻の実のエキスです。Hemp Food Japan(出典の再検証はできなかった)によると、麻の実の食用油には上記のような成分が含まれており、日本食品データベースなどでは食用油・油脂類に属するものでTHCやCBDは含んでいません。
国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部(PDF)の公開文書によると、麻の実、麻の種に含まれるCBDやTHCは、製造過程での葉っぱの混入や接触によるものがあったとしても痕跡程度にしかならないため、FDAの評価には影響しないとされています。麻薬成分の混入などについて心配する必要はありません。
チルアウト(CHILL OUT)の栄養成分表示(250ml換算)
チルアウト(CHILL OUT)の栄養成分表示を250mlに換算すると
- エネルギー:100kcal
- タンパク質:0.25g
- 脂質:0g
- 炭水化物:24.5g
- 食塩相当量:0.02g
- GABA:50mg
- L-テアニン:175mg
です。
GABA(ガンマアミノ酪酸|Gamma Amino Butyric Acid)は、言わずと知れた抑制性神経伝達物質として作用するアミノ酸の一種で、こちらは解説するまでもなくリスクはなく、心配はありません。抗不安、睡眠促進作用があるかもしれないといわれていますが、定かではありません。
チルアウト(CHILL OUT)の味
チルアウト(CHILL OUT)の味は、三ツ矢サイダーにぶどうの風味を少し入れて、薄まったポカリスエットと薄いオレンジジュースを合わせたような感じで、しっとり甘く、ほんのりフルーティーな微発泡ジュースです。
ヘンプシードエキスは問題ないのか
まずはe-Govにて大麻取締法を確認します。
昭和二十三年法律第百二十四号
大麻取締法
第一章 総則
第一条 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。
このように、大麻取締法において、取締の対象となる「大麻」とは、大麻の葉っぱ部分のことを定義し、
- 茎
- タネ
は対象外とする、と記載されております。法的には大麻草の成熟した茎、種子、及び、それらを使用した製品は除くと書かれておりますので、チルアウト(CHILL OUT)ドリンクは法的には問題はありません。
飲みたい人は飲めばいい
ただの炭酸ジュースです。おくすりでも無ければ、麻薬でもなく、ただのジュースです。なんとなく落ち着くかもしれないと思って飲めば、コーヒーでも紅茶でもハーブティーでもなんかそんな雰囲気出る(ポラセボ効果)ものです。
不安な人は飲まない、飲んでみたい人は飲んでみても問題なく、中毒性もありません。ただし、結構甘いので口の中がコカ・コーラ飲んだ時みたいにごもごもします。しっかり甘いので、たくさん飲む感じの飲み物ではありません。