ポポーを食べてみた【マンゴー・柿・バナナ・桃が混ざった感じ】食べ方と詳細情報
山梨県にある道の駅「富士川」に売っていた自称「幻の果物 ポポー」を食べてみました。食べ方は半分にカットして、果肉をスプーンでしゃくって食べ、あとで種をはき出す感じでした。味と香りは後述するとして、とても不思議な味でした。まずくはなかったし、お腹も壊しませんでした。
【実食】ポポーを食べてみた【味と香り】
ポポーは、皮が黄色くなり、果実を指で押してへこませられるくらいになったら食べ頃です。
が、指で押して皮がへこんで、かつ、黄色い部分は甘さがあり、指で押して皮がへこむけれどまだ緑色の部位はあけびの生皮をかじったような渋い味が混ざります。この写真の色はまだ熟してないですが、裏面は熟してます。
こういうふわふわの包装に包まれて売られてましたが、表面は緑色、裏面が黄色になってました。
山梨の道の駅富士川で売ってるときはこんな感じでした。
2つ入りで400円ちょっとくらいです。そんなに高くはないですが、バナナに比べると高く感じるかもしれません。
種の周囲と果肉で食感が違う
種の周囲と種を包んでいる果肉部分に分かれており、種の周囲はゼリー状の果肉があり、この種の周囲は果物の「柿の種」の周りのようなぷにぷにした感じと柿っぽい味わいが強いです。
種を包んでいる果肉部分は、マンゴーに似た風味、バナナのような甘さ、桃のような繊維質と甘さ、メロンの中心のような繊維質感、アボカドの繊維っぽさがあり、皮の色の状態によっては甘さに容赦のないあけびの生皮に似た渋さがいるので、完全に熟し切っていない、または、中途半端に熟している場合は、時々超絶渋いです。
種の胚芽付近は緑色が残って渋い
ポポーの種の胚芽が成長している部分付近の皮の色は緑色のままになっているようで、そこを避けて甘い所だけ食べればなかなかおいしい果物です。写真に写っているパイナップルの種の部分っぽいようにも見える、果肉の中の少し白い所が胚芽の所です。
種で言うと、写真のここの部分にくっついていた所、少し果肉から顔を出している茶色の種についている白い所が胚芽の所です。
ポポーは焼いたら味が変わる
ポポーの黄色・緑色の部分両方がある場所を焼くと、焼き茄子風味とアボカドのような味になりました。ポポーの味がいまいち…おいしくない…と感じる場合は加熱した後、醤油をかけて食べてみて下さい。
焼いたポポーに醤油を少しかけて食べると、加熱により渋さが弱まり、甘みはまろやかになって、醤油の風味が加わって絶妙になり、お酒のおつまみにぴったりな感じの味になりました。
ポポーの種は茶色で4個から6個ある
ポポーの果実1つに、ポポーの種は4つから6つほど入っています。写真のものは手で取り除いて洗ったものです。
ポポーの種は花豆やそら豆みたいな大きさで2cmから3cmほど、硬いので食べられません。
ポポーとは|植物と栄養
ポポー(英語:pawpaw)は、学名:Asimina triloba、モクレン類モクレン目バンレイシ科ポポー属の落葉性被子植物で、マイナス26度にも耐えるほどの耐寒性があり、商業栽培はほとんどされておらず、トマト系の香りを放つ、15cm以上の大きさの葉っぱを持つ木になる実。
黒い種は数十個が果肉の中に並ぶこともあるが、今回、山梨県の道の駅富士川で入手したものには最大で6個しか種子はありませんでした。赤紫色の花を咲かせ、3枚の花びらが交互に重なって並んで6枚の花びらを持ち、雄花と雌花があるそうです。
ポポーの栄養素
ポポー100g中には以下のような栄養が含まれています。
ポポー | バナナ | リンゴ | オレンジ | |
エネルギー | 80kcal | 92kcal | 59kcal | 47kcal |
タンパク質(g) | 1.2 | 1.03 | 0.19 | 0.94 |
脂質(g) | 1.2 | 0.48 | 0.36 | 0.12 |
炭水化物(g) | 18.8 | 23.4 | 15.25 | 11.75 |
食物繊維(g) | 2.6 | 2.4 | 2.7 | 2.4 |
ビタミンA(IU) | 87 | 81 | 53 | 205 |
ビタミンC(mg) | 18.3 | 9.1 | 5.7 | 53.2 |
ビタミンB1(mg) | 0.01 | 0.045 | 0.017 | 0.087 |
ビタミンB2(mg) | 0.09 | 0.1 | 0.014 | 0.04 |
ビタミンB3(mg) | 1.1 | 0.54 | 0.077 | 0.282 |
カリウム(mg) | 345 | 396 | 115 | 181 |
カルシウム(mg) | 63 | 6 | 7 | 40 |
リン(mg) | 47 | 20 | 7 | 14 |
マグネシウム(mg) | 113 | 29 | 5 | 10 |
鉄(mg) | 7 | 0.31 | 0.18 | 0.1 |
亜鉛(mg) | 0.9 | 0.16 | 0.04 | 0.07 |
銅(mg) | 0.5 | 0.104 | 0.041 | 0.045 |
マンガン(mg) | 2.6 | 0.152 | 0.045 | 0.025 |
ヒスチジン(mg) | 21 | 81 | 3 | 18 |
イソロイシン(mg) | 70 | 33 | 8 | 25 |
ロイシン(mg) | 81 | 71 | 12 | 23 |
リジン(mg) | 60 | 48 | 12 | 47 |
メチオニン(mg) | 15 | 11 | 2 | 20 |
シスチン(mg) | 4 | 17 | 3 | 10 |
フェニルアラニン(mg) | 51 | 38 | 5 | 31 |
チロシン(mg) | 25 | 24 | 4 | 16 |
スレオニン(mg) | 46 | 24 | 7 | 15 |
トリプトファン(mg) | 9 | 12 | 2 | 9 |
バリン(mg) | 58 | 47 | 9 | 40 |
成分を見てみると、バナナのようにカリウムが多めで、かつ、バリン・ロイシン・イソロイシンが多めに含まれており、アミノ酸、タンパク質が多い果物という印象です。アケビの皮と同じく催吐効果がある成分が入っているので、苦い時に無理に食べるのは避けましょう。
また、部分的に漢方のような使われ方がする場合もあるようです。ミネラルが豊富ですが、ほうれん草で代用できるくらいの量なので無理にポポーを選んで食べる必要はないでしょう。