トマトとフルクトースの安全性・毒性評価【大きいトマトは1日37個未満に抑えて】気にすることはない

2023年6月4日

トマトにはグルコースとフルクトースが含まれていますが、このフルクトースは体内に入ってから肝臓で処理されます。フルクトースの静脈注射は高尿酸血症、高中性脂肪血症を引き起こしますが、一般的に食べるトマトの量ではそれらの症状や、内臓への負担を気にすることはありません。

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結論

トマト100gに含まれるフルクトースは2%程度だった。

人の臨床結果より、フルクトースは1日150g、2週間摂取すると影響が出るかも。

1日7.5kgのトマトを食べるとフルクトース150g摂取できる。

大玉トマト37個食べると1日にフルクトースを150g摂取できる。

トマトをたくさん食べたいならフルクトースが多い清涼飲料水やジュースは避ける。

大玉トマトを朝昼晩10個ずつ食べても基本問題はないけど、飽きる。




トマトのフルクトースは危険なの?

当てにならない記事1つ目

まずは2013年に産経ニュースに記載された記事を見てみます。まず出典論文の記載がないので信憑性としてボツです。

2013年の産経ニュース(リンク)

だが、並行して肥満が増えていったため、米国では研究も進んだ。「高果糖シロップを与えたラットは、高脂肪食を与えるよりも体重が増え、中性脂肪も多くメタボになった」(プリンストン大学)、「成人の脳機能を画像診断で調べたところ、ブドウ糖の摂取後、15分以内に食欲が減少したが、果糖では減少しなかった」(エール大学)など、果糖の取り過ぎが生活習慣病につながるという推論を裏付ける結果が出てきた。

 日本肥満学会の徳永勝人評議員は「果物には繊維や他の栄養素も含まれるので果糖の吸収は緩和される。高果糖シロップのように果糖を直接取り込むと、肥満や糖・脂質・尿酸の代謝異常、高血圧とメタボの症状になりやすい」と指摘する。

 ◆食品の成分に注意

 日本人による研究も盛んになってきた。京都大大学院医学研究科の仲川孝彦・特定准教授らはスペインの大学との共同研究で、成人男性に1日200グラムの果糖を2週間摂取してもらったところ、血圧上昇や中性脂肪の増加をはじめ、糖尿病につながる血糖値を下げるインスリンの効き目が悪くなる(インスリン抵抗性)といったメタボの兆候が表れた。

メディアでよくある都合の良い部分だけの切り貼りの可能性がありますが、「フルクトースの取り過ぎが生活習慣病につながる可能性がある」点については強く同意いたします。

 

当てにならない記事2つ目

こちらは出典リンクを示していましたが、出典に記載されている内容と書かれていることが若干異なりました。情報が間違っています。

参照(リンク

体内での果糖の代謝はこれまで、主に肝臓で行われていると考えられてきたが、実は小腸だったようだ―米国プリンストン大学の動物実験による報告。ただしジュース類や高糖度の加工食品に含まれる大量の糖は小腸を圧倒し、処理のために肝臓へ広がるという。さらに、小腸の果糖処理能力は朝食前などの空腹時には減弱し、食後に向上することが明らかになった。

動物・ヒト試験のいずれにおいても、先行研究では過剰な量の糖の摂取は、特に肝臓に有害である可能性が示されている。慢性的に過剰摂取していると、肥満を招き、インスリン抵抗性を助長し、糖尿病に進行するおそれがある。さらには非アルコール性脂肪肝疾患の原因にもなりえ、やがては肝硬変や肝臓がんに至りかねない。

「体内で処理される糖が少量なのか、大量なのかによって、重要な生理的差異が生まれます」と研究者のラビノウィッツ氏。従来の見解では、摂取した糖は全て肝臓が処理するものとされていた。しかし、マウスを用いた今回の研究では、果糖の90%以上は小腸で処理されることが示された。少なくとも動物実験の結果からは、適度な量の果物に由来する果糖は肝臓には到達しないと考えられそうだという。しかしながら、缶入りソーダやたっぷりのオレンジジュースに入った大量の糖は小腸を圧倒してしまうだろう。

マウスによる実験で「小腸でフルクトースが消化される=人間の小腸でも消化される」というおかしな話になってしまっています。人間とマウスでは消化の仕組み、腸内細菌に差がある(哺乳類としては似ているけれど)ので一緒にして考えてはいけませんが、一緒にして考えていますので、当てにできない内容で、いわゆるこじつけです。

 

この記事が参照したマウス実験のみの論文の引用です。

Abstract(リンク)The Small Intestine Converts Dietary Fructose into Glucose and Organic Acids(小腸は食事性フルクトースをグルコースと有機酸に変換する)

Excessive consumption of sweets is a risk factor for metabolic syndrome. A major chemical feature of sweets is fructose. Despite strong ties between fructose and disease, the metabolic fate of fructose in mammals remains incompletely understood. Here we use isotope tracing and mass spectrometry to track the fate of glucose and fructose carbons in vivo, finding that dietary fructose is cleared by the small intestine. Clearance requires the fructose-phosphorylating enzyme ketohexokinase. Low doses of fructose are ∼90% cleared by the intestine, with only trace fructose but extensive fructose-derived glucose, lactate, and glycerate found in the portal blood. High doses of fructose (≥1 g/kg) overwhelm intestinal fructose absorption and clearance, resulting in fructose reaching both the liver and colonic microbiota. Intestinal fructose clearance is augmented both by prior exposure to fructose and by feeding. We propose that the small intestine shields the liver from otherwise toxic fructose exposure.

To study systemic fructose metabolism quantitatively, we gavaged mice with a 1:1 mixture of fructose:glucose (the ratio naturally found in sucrose and similar to the 55:45 ratio found in high-fructose corn syrup). Either the fructose or the glucose was 13C labeled to enable us to follow its metabolism by liquid chromatography-mass spectrometry (LC-MS) (Figure 1A). Except for dose-response studies, all experiments were done at a dose of 0.5 g/kg of each hexose (1 g/kg total), which for a 60 kg person is equivalent on a g/kg basis to a total of 60 g sugar (∼500 mL soda) and on a body surface area basis to 5 g sugar (∼40 mL soda) (Sun and Empie, 2012, Kolderup and Svihus, 2015). After gavage, 13C-labeled glucose rose to ∼2 mM circulating levels over 20 min and then gradually declined (Figure 1B). In contrast, oral administration of labeled fructose resulted in only low levels (peak ∼0.1 mM) of circulating labeled fructose (Figure 1B).

【日本語訳】

お菓子の過剰摂取は、メタボリックシンドロームの危険因子です。お菓子の主な化学的特徴は果糖です。フルクトースと病気の強い結びつきにもかかわらず、哺乳類におけるフルクトースの代謝の仕組みは不完全なままです。ここでは、同位体追跡と質量分析を使用して、生体内でグルコースとフルクトースの炭素の代謝を追跡し、食餌中のフルクトースが小腸で除去されることを発見します。クリアランスには、フルクトースリン酸化酵素ケトヘキソキナーゼが必要です。低用量のフルクトースは、腸で約90%除去され、フルクトースは微量ですが、門脈血中にフルクトース由来のブドウ糖、乳酸塩、およびグリセレートが大量に含まれています。高用量のフルクトース(1 g / kg以上)は腸のフルクトースの吸収とクリアランスを圧倒し、フルクトースが肝臓と結腸の微生物叢の両方に到達する結果となります。腸内フルクトースのクリアランスは、フルクトースへの事前の曝露と摂食の両方によって増大します。私たちは、小腸が肝臓を他の方法では有毒な果糖への曝露から保護することを提案します。

全身のフルクトース代謝を定量的に研究するために、フルクトース:グルコースの1:1混合物を

マウス

に強制投与しました(スクロースに自然に見られる比率と、高フルクトースコーンシロップに見られる55:45比率に類似)。フルクトースまたはグルコースのいずれかを13 C標識し、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)で代謝を追跡できるようにしました(図1 A)。用量反応試験を除き、すべての実験は各ヘキソース0.5 g / kgの用量(合計1 g / kg)で行われ、60 kgの人の場合はag / kg基準で合計60 gの砂糖に相当します(〜500 mLソーダ)、および体表面積に基づいて5 gの砂糖(〜40 mLソーダ)(Sun and Empie、2012、 Kolderup and Svihus、2015)。強制経口投与後、13 C標識グルコースは20分間で〜2 mM循環レベルまで上昇し、その後徐々に低下しました(図 1B)。対照的に、標識フルクトースの経口投与は、低レベル(ピーク〜0.1 mM)の循環標識フルクトースのみをもたらしました(図 1B)。

 

この参照元で分かったのは、マウスは小腸でもフルクトースを大量に分解できるということです。人体においても同様だとは言えないお話です。人体でも同じだった場合は、この研究論文ではその証拠は示せていません。

 

しかし、興味深い記述を見つけました。

How, then, does fructose cause fatty liver? One possibility is that the small intestine (or intestinal microbiota) converts fructose into a hepatotoxic metabolite. For example, the microbiota makes butyrate, and the intestine makes copious glycerate from fructose, but not from glucose. Using positional isotope-labeled fructose, we show that glycerate is made selectively from fructose carbons 4, 5, 6. This makes biochemical sense, as the canonical fructose catabolic pathway converts these carbons into glyceraldehyde, whose oxidation can produce glycerate (Heinz et al., 1968). The effects of glycerate on liver and other organs merit further research. Beyond glycerate, we provide a thorough catalog of metabolites that are made preferentially from fructose relative to glucose (Figures S2A and S3B). For example, glycerol-3-phosphate could provide the backbone for phospholipid or triglyceride synthesis in the intestine (Figure S2A) (Macdonald, 2016). In addition to these direct fructose metabolic products, it is possible that fructose may trigger release from the intestine of other metabolites or signaling molecules that impact the liver (Crescenzo et al., 2017).

それでは、フルクトースはどのようにして脂肪肝を引き起こしますか? 1つの可能性は、小腸(または腸内微生物叢)がフルクトースを肝毒性代謝産物に変換することです。たとえば、微生物叢はブチレートを生成し、腸はフルクトースから多量のグリセレートを生成しますが、グルコースからは生成しません。位置同位体標識フルクトースを使用して、グリセレートはフルクトース炭素4、5、6から選択的に作られることを示します。これは、標準的なフルクトース異化経路がこれらの炭素をグリセルアルデヒドに変換するため、生化学的に意味があります (Heinz et al., 1968)。肝臓や他の臓器に対するグリセリン酸塩の効果は、さらなる研究に値します。グリセレートを超えて、グルコースに比べてフルクトースから優先的に生成される代謝産物の完全なカタログを提供します(図S2AおよびS3B)。たとえば、グリセロール-3-リン酸は、腸内のリン脂質またはトリグリセリド合成の骨格を提供します(図S2A)(Macdonald、2016)。これらの直接フルクトース代謝産物に加えて、フルクトースは、肝臓に影響を与える他の代謝産物またはシグナル伝達分子の腸からの放出を引き起こす可能性があります(Crescenzo et al。、2017)。

 

この記述より「朝イチのジュースはNG? その理由」の記事の前半は明らかに書き過ぎです。文章の最後には

動物実験の結果ではあるが、ラビノウィッツ氏は人間に対して「世界で最も古風なアドバイス」を奨励するとしている。「食後の菓子類は控え目な量に、食事時以外に甘い飲み物を飲まない」ようにすると良いとのことだ。

と書かれているので、まぁ問題はないですが、結局人間の場合はフルクトースの過剰摂取が問題になるというのは事実なようです。

 

フルクトースの過剰摂取は何グラムから?

Wikipediaに少し分かりやすい仕組みや反応の流れが合ったので引用します。

Wikipedia:フルクトース(リンク

フルクトースは、グルコースに比べ開環率が高く(約10倍も糖化反応に使われやすいため[10])、生体への毒性はグルコースよりも遥かに高い。この毒性を早く消す目的で、肝臓はグルコースよりもフルクトースを優先的に処理する[20]。

フルクトースは、小腸から吸収されると、一定量までは速やかに小腸でグルコースに変換されて、門脈に入る[21]。グルコースに変換されなかったフルクトースは、門脈から肝臓に達し、肝細胞に入るとグルコースよりも速やかにフルクトキナーゼによりリン酸化されてフルクトース-1-リン酸を生成し、フルクトース-1,6-ビスリン酸を経て解糖系に入り、ピルビン酸を生成する。大量のフルクトースの摂取はピルビン酸の処理が追いつかず多量の乳酸を生じ乳酸アシドーシスを発症する場合がある。多量のフルクトースの摂取はピルビン酸を脱炭酸して多量のアセチルCoAを生じ、脂肪酸の合成に利用され、中性脂肪の生成を促進する。慢性的な中性脂肪の生成は高トリグリセリド血症をきたす。なお、空腹時には、フルクトースはフルクトース-1,6-ビスリン酸を経て糖新生に入り、66%がグルコースに変換されると言われる。また、グルコースは、門脈を経て肝細胞内に入るとリン酸化されてグルコース-6-リン酸となり、細胞内に留まることが可能となり、必要に応じて肝臓のグルコース-6-ホスファターゼによりリン酸が脱離されて再びグルコースになり細胞膜中を輸送されて肝静脈に放出される。これはグルコースの代謝量を調節するために重要であるが、フルクトースにはこのような調節機構がないことにより速やかに各種代謝が進行する[22]。

天然の植物や果物にもフルクトースは含まれています。グルコースに比べると代謝するのに手間がかかりますが、トマトに含まれているフルクトースに毒性があるというほどでもないでしょう。

 

肝臓で代謝が進むのは生化学的にも事実ですが、トマトに含まれているフルクトースは多くても重量に対して2%ですので、肝臓で代謝されるよりも前に、小腸で多少なり代謝されきる可能性があります。肝臓で代謝されるとしても、命の危険を慢性的に感じるほどトマトからのフルクトース摂取は有害なことではありません。




事実確認:記事検証1(過剰摂取はダメで一致)

以下のページに記載されている内容では、コーヒーシュガーに含まれている精製されたフルクトースを摂取しすぎると体に悪いと書かれています。これは当然です。フルクトースは肝臓で処理されるため、過剰摂取すれば肝臓は他の代謝ができずに追いつかず、肝臓に余計な負荷をかけるのは事実です。ジュースや清涼飲料水で過剰摂取すればの話です。

Is Fructose Bad for You? The Surprising Truth

参照元:https://www.healthline.com/nutrition/why-is-fructose-bad-for-you#section2

 

事実確認:記事検証2【重要】

NCBI掲載の記事によると、当ページと同じくフルクトースに毒性があると言われているけれど本当なのか、また、どの程度摂取するとまずいのか参考になる記載がありました。

Of significant concern could be the potential of fructose to preferentially increase visceral fat deposition and stimulate ectopic fat accumulation, especially in the liver. However, so far fructose-related increases in visceral and ectopic fat accumulation have only been observed in subjects who consumed quite substantial amounts (about 150 g/d or more) of fructose for 1 week up to 6 months and either received a hypercaloric diet per design or gained significant amounts of weight during the study (23, 24, 33) so it is unclear how much of the increase in these fat depots is simply due to excess energy intake. The mechanisms responsible for increased hepatic fat deposition during fructose overfeeding studies involve a stimulation of hepatic de novo lipogenesis and an inhibition of adipose lipolysis and hepatic lipid oxidation (23, 24, 30). Furthermore, there is concern that fructose may cause hepatic inflammation and accelerate the progression of non-alcoholic fatty liver disease (NAFLD) to non-alcoholic steatohepatitis (NASH). In rodent studies, fructose not only induces hepatic steatosis but also enhances hepatic TNF-α and PAI-1 production (34, 35), two mediators thought to be involved in liver inflammation, and stimulates the progression of NAFLD to NASH in animals fed a high saturated fat diet (36). It also impairs liver regeneration after partial hepatectomy (36). Thus , there is concern that fructose may exert a pro-inflammatory effect on liver cells, which, when combined with other risk factors, such as excess energy or high fat intake or low physical activity, may trigger progression of NAFLD to NASH.

特に懸念されるのは、フルクトースが内臓脂肪沈着を優先的に増加させ、特に肝臓で異所性脂肪蓄積を刺激する可能性です。しかし、これまでのところ、フルクトースに関連した内臓および異所性脂肪の蓄積の増加は、かなりの量(約150 g / d以上)のフルクトースを1週間から6か月間摂取し、デザインや勉強(時の重量の相当な量を得て23、24、33)そのため、これらの脂肪蓄積量の増加がどれだけ過剰なエネルギー摂取によるものかは不明です。果糖過食の研究中に増加した肝臓の脂肪沈着の責任のメカニズムは、肝臓、デノボ脂質生成の刺激および脂肪脂肪分解や肝臓の脂質酸化(の阻害伴う23、24、30)。さらに、フルクトースは肝臓の炎症を引き起こし、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)から非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)への進行を促進する可能性があるという懸念があります。げっ歯類の研究では、フルクトースは、肝臓脂肪症を誘導するだけでなく、肝臓TNF-αおよびPAI-1産生(増強だけでなく、34、35)、2つのメディエーターが肝臓の炎症に関与していると考えられ、高飽和脂肪食を与えられた動物のNAFLDからNASHへの進行を刺激します(36)。また、部分肝切除後の肝再生を損なう(36)。したがって、フルクトースは肝細胞に炎症誘発効果を及ぼす可能性があり、過剰エネルギーまたは高脂肪摂取または低身体活動などの他の危険因子と組み合わせると、NAFLDのNASHへの進行を引き起こす可能性があります。

In general, the results from clinical trials do not support a significant detrimental effect of fructose on metabolic health and although some studies hint towards some potential adverse effects, the clinical relevance of these findings is unclear. Many short term studies, performed in the 1980’s showed that fructose substituted for starch or sucrose, increased fasting and postprandial triglyceride concentrations in healthy subjects and in type 2 diabetes patients (21). Since then, several overfeeding studies in non-obese and overweight subjects have confirmed the hypertriglyceridemic effect of fructose (22-24). When consumed in amounts consistent with the average estimated fructose consumption by Americans and other people from Western societies, fructose did not affect plasma lipid concentrations (25, 26) but it increased the number of small dense LDL particles, which may be associated with an increased cardiovascular risk (27). Twenty four hour glucose and insulin concentrations are also not adversely affected by a diet providing as much as 25% of energy as fructose (equivalent to ∼50% of dietary caloric intake as sugar or HFCS) for 10 weeks; in fact fructose lowered plasma glucose and insulin concentrations (28, 29). Even in the context of fructose overfeeding, providing about 30% excess energy via fructose, whole-body insulin-mediated glucose disposal, assessed by using the gold-standard hyperinsulinemic-euglycemic clamp technique, was unchanged (22, 23, 30) and fasting hepatic glucose production was only marginally increased by about 14% (30). Furthermore, as far as we can tell, only one study has found that consumption of 200 g of fructose per day during 2 weeks increased blood pressure (31) whereas others report no effect (22, 24) and a recent meta-analysis including 13 isocaloric and 2 hypercaloric fructose feeding intervention studies concluded that substitution of fructose for other carbohydrates did not adversely affect blood pressure in human subjects (32).

一般に、臨床試験の結果は、代謝の健康に対するフルクトースの重大な有害な効果をサポートしておらず、いくつかの研究は潜在的な有害作用を示唆していますが、これらの知見の臨床的関連性は不明です。1980年代に行われた多くの短期研究では、フルクトースがデンプンまたはスクロースの代わりになり、健康な被験者および2型糖尿病患者の空腹時および食後のトリグリセリド濃度が増加することが示されました(21)。それ以来、非肥満や太り過ぎの被験者にはいくつかの過剰摂取の研究では、果糖(高トリグリセリド血症の効果を確認した22 – 24)。アメリカ人と西洋社会から他の人に平均見積果糖消費量と一致金額に消費すると、フルクトースは、(血漿脂質濃度に影響を及ぼさなかった25、26)が、それは増加と関連し得る低密度LDL粒子の数を増加しました心血管リスク(27)。24時間のグルコースおよびインスリン濃度も、10週間フルクトースと同じ25%のエネルギー(砂糖またはHFCSとしての食事カロリー摂取量の約50%に相当)を提供する食事によって悪影響を受けません。実際には果糖低下血漿グルコースおよびインスリン濃度(28、29)。ゴールドスタンダード高インスリン正常血糖クランプ法を用いて評価フルクトース、全身のインスリン媒介性グルコース処理を介して約30%の過剰なエネルギーを提供する、フルクトースオーバーフィードのコンテキストにおいて、(変化しなかった22、23、30)と断食肝臓のグルコース産生は、わずかに約14%だけ増加しました(30)。さらに、限り我々が言うことができるように、一つだけの研究は、2週間、一日あたりフルクトース200グラムを消費量は血圧(増加することを発見した31)他の人には何の効果を報告していないのに対し、(22、24)および13の等カロリーおよび2つの高カロリーのフルクトース摂食介入研究を含む最近のメタ分析は、他の炭水化物へのフルクトースの置換がヒト被験者の血圧に悪影響を及ぼさないと結論付けました(32)。

 

Fructose toxicity: is the science ready for public health actions?

参照元:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3695375/

 

トマトに含まれているフルクトースの量

トマトに含まれているフルクトースの量は以下の研究から把握した所、1.4%~2.0%程度だと分かりました。データが記載されている表はリンク先Table.3より確認してください。

実験内容Varietal Differences in Sugar Contents and Their Stability to Growing and Environmental Conditions in Tomato(リンク

そこで本研究では,各作期とも第2果房および第4果房 (心止まり品種・系統では主枝および第1次側枝の第2果 房)の第2~第4番果からそれぞれ完熟果 10~20果を採集 して分析に供試した。各果実の1/4~1/2をジューサーで磨 砕・搾汁し,遠心分離後,メンブレンフィルター (0.45 um)で濾過し、HPLC(島津LC-6A, カラム:SCR101 – N,温度:30°C,流動層:蒸留水,流速:1.0 ml/分,検出 器: 示差屈折計)でグルコースおよびフルクトース含量を 分析し,結果は果汁中の重量%で示した。

10個~20個のトマトを部分的に抽出して測定したらフルクトースは多くても2%しかないということで、単純にこの割合から計算すれば100gのトマトを食べれば2gのフルクトースを摂取していることになります。

 

フルクトース摂取量は1日150g未満に

既に引用した以下の記事から1日150g未満に抑えるべきだと判断できます。この論文のヒトでの臨床実験では、血糖値の上昇が認められた事例は合ったようですが、1日150g~200gものフルクトースを摂取するというレベルの2週間から10週間ほどの実験で、ほとんど悪影響がなかったようです。一部ありましたので、このラインが危険ラインと推測します。

フルクトース150g ÷ 0.02(2%) =トマト7500g

※0.02%はトマトに含まれるフルクトースの割合

トマトからフルクトースを1日150g以上摂取するには7500g=7.5kgものトマトを食べなければいけません。

(学術論文記載のトマト100gに対して2g(2%)のフルクトースが入っていると仮定した場合)

 

1日37個も大玉トマトを食べてはいけない

大きめのトマト1つあたり150gから200gの重量なので、多めに考えてトマト1個200gだとした場合、

7500g ÷ 200g =37.5個

1日に食べるとまずいトマトの量は37個です。大きめのトマトを毎食2個食べても、1日に6個しか食べれませんので、到底フルクトース過剰摂取なるほどのトマトを食べきるのは無理でしょう。トマトの大食い大会を毎日連続10週間しないと悪影響は出ないレベルだということです。

 

プチトマトは1個約20gです。7500g分プチトマトを食べるには

7500g ÷ 20g = 375個

1日375個食べなければいけません。たいていプチトマトは1袋10個から20個程度なので、37袋買ってきて、全部食べきれば過剰摂取になります。飽きます。

 

Fructose toxicity: is the science ready for public health actions?

参照元:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3695375/

 

甘いトマトはフルクトースが意図的に増やされている

甘いトマトが作られているのは次の理由があります。

参照:糖組成制御(リンク

「メタボリックエンジニアリングを応用してトマト果実の甘さを増進させることを目的とする」と言うとあまり意味が分からないのですが、一言でいうと、甘い組み換えトマトを作ろうとしています。 スクロースとして転流してきた糖は,トマト果実内でフルクトースとグルコースとして蓄積されますが、 フルクトキナーゼのアンチセンス遺伝子を導入することで,フルクトースの代謝を抑制し,その蓄積を図っています。

つまり、甘いトマトは意図的にフルクトースが多くなるように遺伝子組み換えされているため、普通のトマトではなく、甘みが強いトマトばかり食べているとフルクトースの摂取量は多くなってしまう上に、フルクトースを分解させにくい酵素まで一緒に摂取してしまうことになります。

 

トマトをたくさん食べたい場合は、甘いトマトではなく、遺伝子組み換えされていないごく一般的なトマト、または、フルクトースを増やそうとしていないトマトを選びましょう。

 

トマトそのものの健康リスクは低い

トマトに含まれているフルクトースについて、「フルクトース毒性」に関する論文によると

J-stage「フルクトース毒性」糖尿病での高フルクトース血症の病的意義(リンク

われわれは通常の75g経口ぶどう糖負荷試験時に、血糖値増加に30分以上の遅れをもって血漿フルクトース値が有意な増大を示すことを認め、内因性のフルクトース合成増大の可能性を確認している。なお、フルクトース摂取と糖尿病発症の関連についてのヒト疫学研究の結果は一致していない。フルクトースやショ糖の摂取は2型糖尿病発症を増加させないとの報告がある一方、糖質を含む飲料水摂取が多い群ほど肥満児の割合が増加し、糖尿病のリスクが増すとの報告もある。観察期間の限度や観察期間以前の食習慣、遺伝的要因、摂取量の評価方法の限界など多くの制約があるためと思われる。短絡的な観察ではフルクトースはグルコースや澱粉質に比べて摂取後の血糖値上昇が少ないことや、フルクトース摂取量はHbAicにさほど影響しないことも報告されている。

と記載されており、一般的な食事からのフルクトース摂取だけならば、それほど気にすることはなさそうです。

 

フルクトースが多く含まれている飲み物は糖尿病を招くという報告があるのは事実なようですので、いわゆる清涼飲料水や野菜ジュース、トマトジュースの過剰なまでの摂取は控えるべきでしょう。

 

参照リンク

トマト果実における糖含量およびその栽培・環境条件に対する安定性の品種間差異

参照元:https://ci.nii.ac.jp/naid/110001816317

PDF:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshs1925/68/5/68_5_1000/_pdf/-char/ja

The Small Intestine Converts Dietary Fructose into Glucose and Organic Acids

参照元:https://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(17)30729-5?_returnURL=https%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS1550413117307295%3Fshowall%3Dtrue

糖組成制御

参照元:http://www.agri.tohoku.ac.jp/hort/tomato.html

J-Stage フルクトース毒性

参照元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/tonyobyo/48/6/48_6_419/_pdf

Is Fructose Bad for You? The Surprising Truth

参照元:https://www.healthline.com/nutrition/why-is-fructose-bad-for-you#section2

Fructose toxicity: is the science ready for public health actions?

参照元:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3695375/

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