コオロギコーヒーとカイココーヒーを飲んでみた【昆TUBEちゃんねる×WAKO】甲府ソライチPUPAL

山梨県甲府市「甲府ソライチ」のPUPAL(公式Twitter)にて購入した昆虫コーヒーの味と香りをまとめました。購入したのはコオロギコーヒーとカイココーヒーです。どちらもものすごく飲めないレベルなわけではなく、ほうじ茶や麦茶に近い味でした。不快なクセや雑味はほとんどないです。

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コオロギコーヒーの味と香り|Cricket BLEND

以下、コオロギコーヒーの味と香りのレビューです。

 

コオロギコーヒーの香り

88%チョコレートのような脂質系芳香が強く、不快感はないが、コーヒーらしい香りは少なく、「DARK ROAST」と書いてあるが、粉はかなり明るい色合い。

 

コオロギコーヒーの味

ほうじ茶のような雰囲気が一瞬あり、無味になった胡椒系スパイスのミネラル分、秋の枯れかけの乾燥した香りのとんだ「い草」のような風味があって、ブラジルの味わいが行方不明。コーヒーらしさはなく、秋の哀愁漂う雰囲気のお茶になっている。

 

名称フレーバーコーヒー
内容量10g
原材料名コーヒー粉、食用コオロギパウダー
賞味期限2022年12月31日
保存方法高温・多湿を避け、保存してください。
製造者奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺西3-10-3
昆TUBEちゃんねる

※甲殻類アレルギーの方はお控え下さい。

 

カイココーヒーの味と香り|Silkworm

以下、カイココーヒーの香りと味のレビューです。

 

カイココーヒーの香り

乾燥した72%チョコレートのような脂質系甘い芳香があり、不快感なく、コーヒーっぽい香りは少ないが、モカっぽい含みのある芳香はある。粉はかなり明るい色合いで、焙煎具合はおそらく浅め。

 

カイココーヒーの味

抽出後、微粉によるものかフィルター内部に泥っぽい付着物があるが、問題はない。ガテマラの豆らしいが、モカシダモやペルー系の風味がありつつ、軽快、ライトな果実感があり、若干の草っぽさがある。

 

少し茶色に染まった和紙、乾燥稲わらの微粉、麦茶の乾燥粉末に似た香りと味わいがあるが、舌にのった瞬間に乾燥した吸水性のよい土っぽい苦味かイガイガした渋みがほんの一瞬いるが、長くは残らない。冷えてくるとタンパク系の渋みが出てくるので、熱いうちに飲んだほうが良い。

 

名称フレーバーコーヒー
内容量10g
原材料名コーヒー粉、食用カイコパウダー
賞味期限2022年12月31日
保存方法高温・多湿を避け、保存してください。
製造者奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺西3-10-3
昆TUBEちゃんねる
販売者埼玉県戸田市下前1-3-4
(株)アールオーエヌ

※甲殻類アレルギーの方はお控え下さい。

こちら、裏面記載内容です。昆TUBEちゃんねる(YouTube)は、近畿大学の現役大学生が運営するYouTubeチャンネルです。興味がある方はぜひご視聴下さい。

 

一応、コーヒー本来の粉の色(イタリアンロースト)はこんな感じです。先の画像を見る感じでは、シティローストよりも浅煎り?かもしれないです。

 

飲んだ後のお口直しが必要

飲用後、しばらくすると舌に若干の渋さが粉っぽくぬめりついているように残ります。

 

90%チョコレートのような渋い感じの風味がずっと舌に残ってる感じです。おそらく、食用昆虫パウダーが抽出時にフィルター通して出てきちゃっているので、微粉が口に残ってる感覚です。本来コーヒーはフィルターで粉を濾過するので、粉を飲むことはないですが、微粉で浸漬抽出したコーヒーとかはこんな感じのイガイガが残ります。

 

対策その1|カフェオレにしちゃう

カフェオレでも、カフェラテでもどっちの言い方でもいいのですが、ミルクと混ぜちゃえば微粉などは舌にものらずに、コオロギ、カイコ由来のお茶風になってしまう風味も消せます。

 

対策その2|麦茶と混ぜる

どちらのコーヒーもお茶っぽい味わいです。市販のペットボトルの麦茶ではなく、自分でお湯で出す麦茶に似た味わいがあります。なので、自分でお湯で抽出する麦茶と合わせてしまえば、味も香りも舌に残るイガイガもわからなくなります。

 

なぜ、昆虫食なのか

まず、考えなければいけないのが、

  • 世界人口が約78億7500万人|世界人口白書2021
  • 世界の栄養不足人口が約6億5000万人|出典
  • 世界の貧困人口が7億960万人|出典

という前提と、これよりも深刻な数字で見えない実態についての知識です。世界的に見ると、1日3食、栄養バランスまで考えて食べれている人は少ないです。コロナ禍、物価上昇、税金負担の上昇などで、食事の質も落としている家庭は日本でも多いです。

 

人口増加は続いているのに、供給食料の生産量はそれほど変わっていないので、実質食糧不足が起きています。日本なんかは食べずに廃棄している食料も異常に多く、世界的には健康人口が多く、食事にはそこまで困らない環境なのに、食料ゴミや無駄な廃棄はかなり多いという問題もあります。

 

コオロギが選ばれる理由

昆虫食の中でもコオロギが選ばれる理由は、タンパク質ベースで考えた時に見えてきます。

  • 牛やブタよりも生産コストがかからない
  • 同じ1kgのタンパク質生産にかかる飼料・水が少ない
  • 狭いスペースでも飼育できる
  • 飼育難易度が低く、成長も早い
  • 食料加工しやすい

広いスペースと大量の水と餌が必要で、長い時間がかかるウシやブタの飼育よりも、コオロギの方が食料としての生産効率が良いです。鶏でもだいぶコストは低いですが、感染症対策や衛生的な飼育・養殖をするためのコストで言えば、コオロギのほうが効率が良いです。

 

宇宙ではミールワーム・ミミズか?

宇宙空間でも効率的にタンパク質を生み出すなら、コオロギよりもミールワーム、ジャイアントミールワームの方が良いでしょう。無重力空間での生物の養殖は難しいですが、土の中だけで完結するミールワームとミミズならば、生産効率はよく、ライフスパンも短いので生産が早いです。

※ミールワームは成虫になった時に甲虫になる。

 

宇宙空間ではウシやブタの飼育をするだけの余裕も重力もありません。今後、宇宙空間で食料を賄っていくには、昆虫食でも、それ以外の方法でも何か工夫が必要です。

 

昆虫食「コオロギ」のリスクと危険性

コオロギにもリスクはあります。

  • 不衛生・管理不足による感染症リスク
  • 甲殻類アレルギーの人は食べられない
  • 大量生産による遺伝子突然変異リスク
  • 寄生バエの寄生と感染症リスク

コオロギの飼育環境を整えても、与える食事、衛生管理不足で起こる寄生や感染症のリスク(飼育する場合に)があります。

 

例えば、人の残飯などをコオロギに与えてもコオロギは成長しますが、この時、与えた残飯に既に寄生ハエのタマゴがついていれば、飼育環境下で増殖してしまい、コオロギ飼育環境を汚染する可能性があります。

 

また、同じ空間で何万世代にも、遺伝子が近い者同士で生殖をし続ければ遺伝子の突然変異や変異リスクにより、一定の飼育世代から増えなくなる可能性もあります。当然、飼育環境の変化により、いきなり猛毒を持つように進化してしまうかもしれません。


起こりうることとして、コオロギを昆虫食として大量に養殖する必要が出てくると、

  • 粗悪な養殖業者
  • 転売系の養殖販売業者
  • 産地や生産方法を偽装する業者

も出てきます。この時、ペット用のコオロギと同じものを人にも流通させるような業者も出てくるでしょうから、感染症や寄生虫の卵混入、人工品種のコオロギによる自然界の生態系侵略などが起こる可能性があります。

 

コオロギを完全IT管理の超衛生管理された環境で飼育する、というのがまず難しく、電気代が係る上に結局どこかでリスクは残ります。それでも、他の昆虫や魚類、両生類に比べると成長が早くて、栄養分があって、ちょうどいい、のがコオロギである、ということです。

 

食糧不足についてまじめに考えるきっかけに

どうしても昆虫は食べられない、という人も多いですし、ペットしてコオロギを飼育している人からすると、愛着も湧いているので、コオロギを食べるなんて…、ってなるかもしれません。

 

問題の根本は「世界的にこれからほぼ確実に起こる食糧不足」対策をどうすべきか、という点です。

 

日本では、食品ロスを減らし、無駄な食品を作らず、無駄な加工食品も減らし、栄養ベースで見た時に、無駄をなくすために転換が必要です。大量生産、大量消費、大量ロスを起こしているのが今の日本です。できるだけ無断ならないようにしているつもりでも、生産にかかった電力やエネルギーは戻りません。そして、その時に発生した汚染物質や二酸化炭素などの処理は追いついていません。

 

個人で取り組むなら地産地消から

一人暮らしの18歳の学生でもできる努力は

  • 地産地消食材を選ぶ
  • 野菜の皮やヘタなども消費する
  • どうしても出るロスは土に返す(コンポスターなどの活用)
  • 無駄な加工食品を買わない
  • 無駄な調理をしない

といった所からです。加熱することでおいしくはなりますが、加熱することで破壊される栄養素があるので、新鮮なサラダとして食べられるならその方が良いかもしれません。ドレッシングも使わずに、極力シンプルな味付けのみで食べる方が健康・栄養面では良いでしょう。

 

地域の直売所で野菜を買うことで、輸送にかかるコストを削減できます。大分県から山梨県まで運んでいる野菜より、山梨県北杜市から山梨県甲府市に運んでいる野菜を食べたほうが燃料代が安く、環境負荷も減るかもしれません。農家が運営している無人直売所に自転車で行って帰ってくる、が最強だと思います。

 

究極言えば、昆虫食も食べれる状態にするのに加工が必要なので、この処理も無駄だと考えれば、究極は焼いてそのまま喰うが強いんだと思います。(私には無理。)

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Posted by Genussmittel管理者