タピオカの原料ってなに?キャッサバの毒性と栄養成分まとめ

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タピオカの原料はキャッサバ(学名マニホット・エスクレンタ(Manihot esculenta))です。キャッサバはトウダイグサ科の植物で、タピオカはその根っこを粉末にして作るものです。キャッサバの粉はとろみを付けるためのお菓子の原料としても利用されます。キャッサバ粉を使うと、パン、ドーナツ、ケーキ、天ぷら、ベーグルなどの食感がよくなります。




タピオカの原料はキャッサバ

最近流行りのタピオカドリンクは何年も前にも小さな流行がありました。キャッサバ、タピオカの炭水化物は難消化性なので、カロリーはそんなに気にしなくて大丈夫です。タピオカドリンクのミルクティーの方に入っているお砂糖のほうが心配です。

 

キャッサバデンプンの粉は、当時からお菓子やパン作りにも利用されていて、今は天ぷらにも使われます。

引用(Wikipedia

作付面積あたりのカロリー生産量はあらゆる芋類・穀類より多く、デンプン質の生産効率は高い。しかし食用とするためには毒抜き処理が必要なことや、毒抜きのために皮や芯を除去した芋はその場で加工しなければ腐ってしまうなど、利用の制約が大きい作物でもある。食用以外の利用範囲も広く、葉を発酵させて毒抜きし飼料として利用するほか、アルコール発酵によるバイオ燃料(バイオマスエタノール)製造も注目を浴びている。

キャッサバはタピオカだけに使われているわけではなく、バイオ燃料としても注目されているということで、タピオカの流行が終わっても、キャッサバの人気が衰えることはないでしょう。

 

こんな風にシンプルに調理されて、シナモンを少しかけて食べる方法もあるようです。

 

どこでも育つ強靭な植物

キャッサバは農地ではない場所でも育ってくれるため、ある程度の管理ができるならば、自然環境の改善、緑地化などを目的として作付けできるというメリットもあります。本気でタピオカを自作したいならば、プランターでキャッサバを育ててみるのもありですね。

 

鹿児島県や静岡県では栽培、販売されているところもあります。ときには観葉植物として植えられていることもあります。ただし、後述の通り、キャッサバの皮と芯にはシアン化合物(青酸)という毒素が含まれていますので、下処理が必須です。

 

キャッサバ100gの栄養成分

USDA:Cassava(リンク

 

キャッサバの毒性と処理の仕方

国内に、未処理の生のキャッサバを輸入するのは禁止されています。国内で販売する場合でも生のまま販売するのも、販売されているのを何の知識もなく購入するのも極力避けたほうが良いでしょう。

 

プルナシン:出典Wikipedia

アミグダリン:出典Wikipedia

Centre of Food Safety(リンク)によると、シアングリコシド(Cyanogenic glycosides)という青酸配糖体(プルナシンアミグダリン)が含まれています。このシアングリコシドは以下の食べ物にも含まれていますが、きちんと処理されているため安全に食べられています。

 

【未熟な果実】

  • アーモンド
  • びわ
  • さくらんぼ
  • すもも
  • ラズベリー
  • ブラックベリー
  • もも
  • りんご

【穀類系】

  • 銀杏
  • フキ
  • セリ
  • タケノコ

【ごく微量】

  • 玄米
  • ヒエ
  • アワ
  • そば

β-グルコシダーゼにより青酸配糖体の構造内の糖部分が分離されます。その後、ヒドロキシニトリルリアーゼにより、ヒドロキシニトリルや、シアノヒドリンが生じます。そこから有害なシアン化合物(HCN)が体内で生成されていってしまいます。




キャッサバ中の毒の量と致死量

出典:Cyanogenesis in cassava (Manihot esculenta Crantz)PDF

アミグダリンはほとんどなさそうですが、プルナシン、セロビオースなどは微量ながら含まれているようですね。

 

シアン化合物の致死量は0.5~3mg/kgで、体重60kgの人の場合は、30mg~180mgが致死量です。きちんとキャッサバを下処理していれば、致死量に至るほどのシアン化合物は残りません。

 

シアン化合物による症状例

キャッサバに含まれるシアン化合物を摂取して症状が出てしまった場合、

  • 急速な呼吸
  • 血圧低下
  • 急速な脈拍
  • めまい
  • 頭痛
  • 胃痛
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 精神錯乱
  • 痙攣

などを引き起こします。慢性症状もありますので、異常を感じたらすぐに医師に相談してください。

 

キャッサバの無毒化と下処理

キャッサバの毒性を減らすためには以下の処理の内、一部、または、全てを行うのがベストです。

  1. 皮と芯を取り除く
  2. 細かく切って天日干し
  3. 発酵
  4. 油で揚げて調理

基本的にキャッサバのシアン化合物は、皮と芯の黄色っぽい部分にあります。そのため、皮を剥いて、縦長に切って芯を切り落として2時間から4時間かけて茹でましょう。

 

茹でると皮の切り落とせなかった部分がぺろんと剥け落ちてくれますが、皮と芯を取り除き、1日から3日ほどネットの中で天日干しするだけでもかなりの毒素を無毒化できます。

 

一般家庭で発酵はよくわからないと思いますが、油揚げ、チップスにするとさらに確実に無毒化できます。

 

タピオカの粉末は発酵処理に近い

みんなが好んで飲んでいるタピオカドリンクのタピオカの粉末は、原料は天日干しで無毒化、さらに、大量に工業的に発酵処理をして粉末化と無毒化をしています。タピオカの丸い粒を作る時点で一度茹でる工程がありますので、さらに無毒化できるでしょう。

 

基本的にタピオカドリンクでシアン化合物の心配をすることはありません。ちゃんと茹でれていない、アク抜きできていないタケノコを食べるほうがリスキーです。

 

参照リンク

タピオカの原料・生キャッサバイモを毒に恐怖しつつ調理して食べてみた(リンク

JICA:キャッサバ(リンク

Feedback: Here are the six ways to curb cassava poisoning(リンク

Did you know Cassava is actually poisonous?(リンク

 

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