新型コロナウイルスに感染した友達・家族・親戚がいる人へ
あなたの大切な友人や家族、親戚が新型コロナウイルスに感染してしまった時、あなたがすべきことは何か、あなたがしてあげられることは何か、ここにまとめます。理解し、話し、寄り添い、おかえりって言えるように、強く立ち回ってください。
「大丈夫、帰っておいで」と言えるように
まずは適切な距離を保つこと
避けるのではありません。お友達も、家族も、感染してしまった自分に接触していた人に対し
- 「申し訳ない…」
- 「もしかして…うつされた?」
- 「自分からうつしたくない…」
という疑いや、申し訳なさ、心配、嫌われたくないなどの気持ちが渦巻いて忙しくなります。
連絡や気遣いは絶やさずに、あなたから他の人に漏らさずに、感染することのない距離を、信頼と友情をもって保ちながら連携しましょう。万が一、新型コロナウイルスで亡くなった場合、次に会えるのは遺骨になってからです。
自宅療養中なら物資のサポートを
新型コロナウイルスに友達が感染してしまった場合、自宅、自室からは出ずに引きこもることになります。この場合、スーパーへの外出もできなくなって食事や水分補給、その他必要なことができなくなります。
何かできるとしたら、食材や必要物資を買ってあげて、お部屋のドアのぶにひっかける、ドアの横に置いていってあげるくらいでしょう。お出かけできないとなるとお食事の買い物もできない、ゴミ捨てもできない、宅配すら頼みにくいという状況になってしまいます。
物資のサポートくらいはきちんとマスク、消毒、手洗いしていれば、不可能ではありません。お金はネット銀行なり、代わりにiTunesコードなり、他の何かで代用して後で精算すればよいでしょう。あなただって感染者になってしまう可能性があるのですから、今のうちに仲の良い人とは行動を決めておきましょう。
この物資のサポートもやるかやらないかは、感染リスクを十分に下げれることを前提に行いましょう。感染リスクが高まる場合には無理に物資支援はしないほうが良いです。宅配やAmazonパントリーなどを利用させたほうが良いです。
【共同住宅などで感染しやすい箇所】
- ポストの出し口
- エレベーターのボタン
- 階段の手すり
- 地面と靴の裏や周囲
- ドアノブ
- チャイム
- 換気扇から出てくる外気
- 開け放っている窓からの空気
感染者が出てしまったその部屋の中は全体的に感染源であるウイルスがあると考えたほうが良いです。無意識に触る場所、気づかず触れている場所、感染者のいる建物の床と靴の裏や周囲から靴を脱ぐ時に触れて感染する可能性もあります。感染力が非常に強いので、十分気をつけましょう。
感染した人の家族と連携しておく
お友達が感染してしまった場合、その家族も大変な状況に身を置かれます。
- 親の仕事場への連絡と自粛
- 同居人の自粛や自宅待機
- 離れた場所に住む家族の支援
- 社会的な村八分やいじめのような状況
- 完治後にも受ける悪質な差別
新型コロナウイルスに感染したあとも、ウイルスが完全に体の中からなくなるまでに時間がかかります。1週間、2週間、1ヶ月かかるという事例も既に各国で見られます。そのため、インフルエンザと同じように、感染後、完治後もしばらくは接触ができません。
この時不安になるのは、人、人間関係の変化、仕事の変化、収入の変化です。感染したことを周囲に言いにくい風潮があり、感染したらそのお店や店舗に人が来なくなる可能性すらあります。雇われの場合も、もう今まで通りに会社に行けないかもしれない、行けても白い目で見られるかもしれないという恐怖があります。
新しく仕事を見つけるにしても、どこも自粛、経済的にギリギリの状態では雇い入れてくれる所もほぼありません。
せめて、感染してしまったお友達本人、その家族から距離を置かずに適切な距離(物理的には離れて心理的には近づく)でお付き合いや関係を続けるのが正しいです。少なくとも新型コロナウイルスに感染したことによる差別を受ける場合が多いので、その差別を行わないように働きかけるとか、一緒に社会と戦うことになる可能性を理解しましょう。
これはあなたが感染しても同じです。
連絡を絶やさないこと
今現在、新型コロナウイルスに感染した場合、せまい地域では村八分的な扱いを受けたり、こっそりアルバイトしてたりしたことがバレて、社会的に死んでしまう可能性があります。こういう時は、どんどん人が離れていき、感染して完治しても人間関係が枯れていって、精神的に、社会的に潰れてしまいます。
できるだけ他愛のない話をし、連絡を絶やさずに、程々に健康の気遣いもして、適切に対応するようにしましょう。こういう時に孤独になると人は非常に脆いです。一家心中してしまうこともあるかもしれず、一家でまるっと引っ越しを考えないといけないこともあるかもしれません。
大切な仲間や優秀な人材、重要なキーパーソンを新型コロナウイルスで失う可能性があります。こういう時こそ、連絡、連携、相談を大切にしましょう。
完治後も無理をさせないこと
新型コロナウイルスは完治したと思っていても、再発する可能性がある感染症です。感染力が非常に強く、体内での増殖力もなかなかに厄介なので、完治した、退院したあとも無理はしないようにさせ、しばらくは様子を見ましょう。
退院してからすぐに会ってハグをするなんてのもまだちょっと待ちましょう。それでお友達から新型コロナウイルスをもらってしまった場合、あなたが大変になる上に、うつしたお友達は心を病みます。また、お友達はあなたを助けてくれないかもしれません。
完治した、退院したあとも1週間から2週間は様子を見て、完全に落ち着いてから会うようにしましょう。今は忍耐です。
回復後に辛いのは差別と白い目
本人も怖い「まだ誰かに移すかもしれない」恐怖
感染直後は、下手すると即、良くても数日~1週間で入院、その後2週間近くは隔離状態になると伺っています。回復後にもすぐに退院できるわけではないので、しばらくは余裕がない時期が続き、不安も大きくなってしまうはずです。
ペットを飼育していた場合、感染者の部屋に入ってまでお世話してくれる人がいるかどうか…、また、ハムスターや金魚を飼育している場合には餌やり、水やりを長時間できないなどの心配もあります。
本人自身の生活だけでなく「まだ他の誰かに感染させてしまうかもしれない」という不安が心のどこかに残っているはずです。おそらく医師でも心配だと思います。検査で陰性でも、しばらくしてから再度発症するかもしれないと思うと、なかなか精神的な余裕は持てないかもしれません。
保菌者としてみてくる社会の白い目
菌ではなく、ウイルスなので「保菌者」とか「ばい菌」みたいな言い方をするのはそもそも間違っているのですが、そのレベルの民度なので、ウイルスも菌も違いがよく分かっていない人が多いです。そういうレベルの人が差別をするので、その白い目は非常に苦しいものがあります。
同じアパートの住人、近所のスーパー、銀行窓口、ドラッグストア、地域のかかりつけの歯医者などなど、あちこちで新型コロナウイルス感染者と回復者に対する不当な扱いが見受けられます。感染した本人は悪くないのに、この扱いを受ける、そして、ちゃんと回復していてもその扱いが変わらないので深刻です。
新型コロナウイルス感染症から回復しても、今度は程度の低い人間どもが待っています。ウイルスよりもたちが悪いです。差別や不当な扱いは絶対にしてはいけません。されたら、はっきりと声を上げるべきですが、それも今の状況では難しいのが現実でしょう。一人でも多くの理解者を集めましょう。
感染者の家族や友人まで差別する一群がいる
あなたの友達だけが感染して入院したとしても、感染症の性質上、家族への感染は一度疑いますし、治療も行われます。それ以上でもそれ以下でもありません。地域によっては既にパンクしていて、検査を受けられない場合も多いですが、これはここでは問題として扱うには別次元の話なので割愛します。政府を潰せ。
私たちは、感染してしまった友達の家族や、その勤務先、親戚に至るまで差別してはいけません。古い感覚は早めにアップデートして、回復したら今まで通り、と思って接しましょう。ただし、回復直後は体力が弱まっている可能性もあり、まだ新型コロナウイルスが少数残っている可能性もゼロではないため、物理的距離は取りつつも、心では、ネット上では寄り添いましょう。
差別をしている人や地域、組織がいたら、全力で軽蔑し、その人が同じく感染症にかかってしまったらどうするつもりか?同じように自分が扱われるが覚悟はできているか?など強めに叱咤しましょう。ダメなものはダメですし、適切に対処すべき所は適切にやりましょう。
適度な嘘と毅然とした態度をとって
こういう事態の時、適度にウソを付くのも重要です。
- 新型コロナだと思ったら、ただの風邪だった。
- 新型コロナ陽性は検査ミスで、ただの花粉症だった。
- 新型コロナに感染していて不在だったわけじゃない。仕事で出張していた。
こういう時、何でもかんでも正直に言わなくても良いんです。自分と家族を守り、低俗な住民たちに悪さや差別をさせないために、嘘で着飾ってやるのも大切です。
悪質な噂(事実であっても)や風評被害を撒き散らす人物、組織がいたら、どんどん晒して、叩き潰してください。差別や村八分をするような人こそ、社会にはいらない存在です。皆で共に生きていくために、そんなに排除しないといけないほど新型コロナウイルスは危険ではないが、感染力は高い感染症です。
ここまで広がってしまったのはもうどうしようもなく、少なくとも個人は悪くありません。この機会に、本当に世の中にとっていらない存在とは何なのか、誰なのか、よく考えて、あなただけでも正しい行動・発言を選びましょう。
苦しい時こそ共に歩むべし
辛い時に隣りにいてくれた人が本当の友であり、家族です。血の繋がり、婚姻関係、親子関係なく、一番つらい時に、色々一緒に戦ってくれたり、支えてくれた人が一番大切にすべき存在です。
あなたがそうなれるよう、ほんの少しの勇気と人の心を持てるよう、心の底から祈っています。