【婚活する?】日本の人口減少と未婚率が関係あるのか統計データで分析した
そろそろ結婚したら?と言われる年齢29歳(2018年時点)の私が、日本の人口減少と未婚率が本当に関係あるのか、ちょっと心配だったので統計データ、マーケティング視点から分析しました。結婚したからといって人口が増えるのか、少子高齢化を抑える必要がそもそもあるのか、結婚しないとダメなのかを考えました。
この記事は約7000文字あります。時間があるときにでものんびり読んでいってください。
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公的機関や結婚関連の公開情報などを引用して個人的見解も交えて書いています。若い人は特に、これから婚活する人も、結婚する人も今後のことを少しでも知って理解し、議論し、あなたの人生がより良いものになるようにしていってくださいませ。
まとめ
1.結婚しても人口は増えない
2.少子高齢化は気にしなくていい
3.低未婚率は人口減少の主要因ではない
4.安定総人口数になれば状況は改善しやすくなる
5.収入・雇用状況改善に期待してないが、現状に満足している
6.相手とあなたの幸せを考えていればOK
結論から言えば、戦後の結婚強制やベビーブームの影響で人口が一時的に爆発的に増えてはいますが、昭和25年位には人口は8000万人くらいしか日本にいなかったのですが、それでも十分だったということが分かるように、人口は8000万人くらいまで減っても問題はないでしょう。また、平成生まれ、昭和50年以降生まれの方々は結婚に関して、社会に対して良いイメージが持てていないため、結婚する人がいても子どもの人数は、その収入からせいぜい1人、2人が限界で、人口が増えることはないでしょう。
一定数まで人口は減りますが、いずれ安定した生活しやすい総人口になったときに、再び人口が微増するでしょう。それまでは人口は減っていきますが、結婚しているかどうかは関係ないです。減るものは減ります。結婚したい人は結婚すればいいし、結婚したくない人は結婚しなくてもこれまでと婚姻率は特に変わらないようですので、ご安心ください。厳しいことを言えば、老害と言われる人が減って、若者にきちんと収入面、福利厚生面でお金が回るようになれば、自然と子どもも増えて、人口も増えていきます。
さらに厳しいことを言えば、今の日本社会は人口減少しかありえません。子どもを既に生んで育てた高齢者、または、子どもを生まずに高齢者になった人々にばかり公的資金が実質多く投入されています。保育士の給料を毎月10万円から20万円アップしない限りは保育に関する仕事も増えませんので、働きながら子育てする会社員も実数では減っていくでしょう。強く、スキルのある個人事業主スタイルの人のほうが結婚、子育ての成功率が高くなりますので、生活スタイルもより変化していくでしょう。高齢者が減って、若者へのサポートにお金が回るようになれば全て解決です。
結論1:日本の総人口は減っている
画像を見て分かる通り、日本の総人口は減少傾向にあります。まだ1億人を超えていますが、問題なのは子どもの人数がほぼ半減しているということです。結婚する人も減っていて、金銭的な理由で子どもを作らない人が多いため、その割合から考えれば30年も経てば現在の人口の70%以下にはなるでしょう。
日本全国で人口が減っています。人口が増えている地域で目立つのは滋賀県、沖縄県、愛知県あたりです。東京都の人口増加はあまり参考になりませんが、滋賀県で人口が増えているというのはちょっとおもしろいデータですね。
この地図を見ると黒塗りの地域以外は人口が減っている事がわかります。過疎化や人口減少率はそんなに大きくないように感じるかもしれませんが、全国的に人口減少に転じているということは今後急激に人口が増えるとは考えられません。確実に人口は減ります。しかし、多少の人口減少はそこまで問題ではないです。
結論2:子どもの人口がやたら減ってる
昭和25年の総人口は84,114,574人(約8400万人)で、14歳未満の子どもの割合が35%だったので、昭和25年には14歳未満の人は2943万人いたことになります。平成25年の総人口は約1億2730万人で、14歳未満の子どもの割合は約13%なので、平成25年には14歳未満の人は1654万人いることになります。
14歳未満
昭和25年:2934万人
平成25年:1654万人
(昭和25年を基準として56%に減少)
周知の事実ですが、数字で見るとなかなかショッキングですね。割合で減っているように見えるだけではなくて、実数で子どもの人数は減っています。平成25年の子どもの人数は、昭和25年の頃の子どもの人数に対してたったの56%しかいません。平成30年とかにはほぼ半分の人数ですね。
ちなみに、昭和25年の15歳から64歳の人口は約5040万人、平成25年の15歳から64歳の人口は約7844万人です。大人は増えているのに、子どもは減っているんです。大人は1.5倍に増えているのに、子どもは半減しているんです。パッと見た感じ、なんか変ですよね。
15歳から64歳
昭和25年:5040万人
平成25年:7844万人
(昭和25年に比べて約155%に増加)
人口動態を見てみると1970年頃が最も婚姻件数が多くなっています。また、昭和22年(1947年:第二次世界大戦直後)は婚姻率がかなり高く、私の祖父母に聞いている話では、戦争でみんな死んでしまって生き残っている男女同士、好きかどうか関係なく結婚させられたと聞いています。さすがに嫌いな相手は拒否できたみたいですが、ひとまずあてがわれるかのように結婚相手には困らなかったようです。
当然、混乱の中、子どもを作って、子どもを生んでいかないといけない状況に追い込まれ、その後しばらくは結婚をする必要がなくなるので婚姻率は下がり、約20年経過したあたりから、この戦後に生まれて無事に育って大人になった人たちが結婚して子どもができます。はっきり言って、十分な教育が受けられた人たちかどうかで言えば、それどころではなく、復興や日本の再構築のために勉強する余裕はおそらくそこまでなかったでしょう。
高度経済成長の終わる頃には、バブル崩壊や経済の疲弊に伴って婚姻率が下がるのは当然ですね。子育てについてきちんと教育を受けていなかったであろう世代が子育てをして、子どもを生んで、ちょうどその頃結婚したのが1990年から2000年の間の頃の人々でしょう。グラフで見ても、この年代は婚姻率が少し上がっていますね。この世代はとても現実的で不況の中で育っているわけで、親の辛そうな子育てを見て育っているわけで、結婚や出産に良いイメージはないでしょう。
そして現代、あまり結婚も出産もしないような様子を見て育ってきている世代が、結婚をイメージできるわけはなく、出産についても座学が先になっています。親が子どもを産んで育てて行った様子を成長過程でリアルに感じ取っていた人が減っているため、結婚に対する印象より、個人を大切にする価値観のほうが強くて、これがまた結婚を遠ざけているでしょう。
これは男性の未婚率の推移です。この様子を見ると未婚率が一気に上昇した後に、未婚率がこれ以上は上がらないような頭打ちに来ているような状態になっています。つまり、この未婚率を基準にして今後の人口がある程度予測できます。
こちらは女性の未婚率の推移です。人口が減っているのに、未婚率は変わらない状態になっているということは、人口に伴って結婚しないで独身でいる人の割合はそんなに変わっていないと考えられます。今後も人口は減っていくはずですが、未婚率はあまり変わらないか、むしろ、未婚率は下がるようなグラフの動きをしています。結婚する人の割合が増えるということです。つまりどこかで
人口が安定して落ち着く時が来る
ということが予測できます。しばらくは人口は減っていきますが、それに伴って生活空間や環境に余裕ができるので、結婚や子育てをする人は増えるでしょう。そもそも結婚と子育てにあまりお金をかけない、かけられない人が増えているので、出産費用も子育て費用もどんどん抑えられてきていますね。この調子でいくと子どもが劇的に増えることはなくても、必要以上に人口が減ることもないでしょう。
ただし、私29歳の周りで結婚している人の多くは、子どもが1人、せいぜい2人で、子どもがまだいない夫婦の方が多いです。つまり、子どもの人数はさらに減っていくというのが分かる状況が私の周りに広がっています。決して楽観視はできません。
平成27年結婚出産に関する意識調査結果
結婚しない理由第一位は「適当な相手に出会わないから」となっており、良い相手がいれば結婚するという人が多いです。「いい相手と巡り合っていない」と回答している男性は、18歳から34歳男性7980人のうち29.2%、35歳から49歳男性6882人のうち44.1%です。
それに対して「いい相手と巡り会えていない」という女性は、18歳から34歳女性8979人のうち38.7%、35歳から49歳女性の6238人のうち50.2%です。簡単にまとめると
結婚するのに値するいい相手がいないと”思っている”未婚者が多い
というのがこの調査結果からわかったことです。
また、結婚する気がない人の割合は18歳から34歳の男性で約26%、18歳から34歳の女性で約20%でした。交際経験がない人で結婚する気がない人が多いのがすごく不安ですが、交際経験があれば結婚する気になる人も増えるというのも何となく分かるデータな気がします。女性の方が結婚したいと思っている割合は多いのです。
婚活で良い女性と巡り合うには、相手の女性が結婚後、出産後も働きたいと思っている可能性が高いことを意識しておきましょう。子育てについてはお金が足りなくなるのが怖いという認識が強いため、共働き前提で結婚するつもりでいないといけません。一昔前では結婚すれば女性は家に入るという価値観がありましたが、最近の若い女性は特に仕事を続けたいと考えています。
ただし、35歳から49歳の女性は結婚後に仕事をやめたいと考えている女性が27%もいるということで、おそらく主婦になりたいという考えがある人が多いようです。個人的な感覚では、どんな年齢か分かりませんが、結婚したら主婦になる、または、相手の収入に頼ると考えている女性は結婚してもらえないでしょう。せめて、相手の収入に合わせて生活を下げても困らないという覚悟がないと、男性の多くはその認識を良しとしません。
女性の社会進出を認めろっていう時代に、結婚したら主婦になって、男性にはその分の収入は望むというのは差別で横暴すぎる論理です。男性は稼げ、という差別、押しつけをしていますので、そういう女性を結婚相手に選ぶ男性はいないでしょう。ガッツリ稼げる男性は、自然と若い女性を選ぶものです。この時点で感覚のミスマッチがあれば結婚は実現しません。
この調査結果からの最後の引用として、出会いのきっかけに関するデータを見てみます。多くの人は仕事関係の人との出会いが結婚のきっかけになっています。友人や兄弟の紹介を経ている人も多いです。学校、大学で出会っているという人もいることから、意外と身近でクローズな環境の中に置かれてはじめて結婚相手が見つかるようです。
このことはサークルやクラブ活動で出会ったという人の割合が他のマイナーな出会いのきっかけに比べると高いことからも分かります。本気で出会いたい人は、ボランティア、サークル活動、仕事の飲み会や取引先での出会いに期待したほうが良いでしょう。家族、親戚、友人つながりもかなり可能性が高いです。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/chiiki-shoshika/h27-10-22-siryou8-2.pdf
【結論】教育を間違った:思春期層が思う少子高齢化が結婚を遠ざけた
少子高齢化の意識調査の結果わかったのは、思春期の学生たちは、少子高齢化社会に対してちゃんとしたデータを分析することなく、なんとなくで否定的なイメージを世の中に抱いているようだということでした。育児、結婚に対して良いことではない、大変なこと、というネガティブな印象が強く与えられてしまっており、社会人、塾講師などをしている私もこうした間違い認識は生徒たちに指導して共有して正さないといけないでしょう。
調査した人数は725人で茨城県内でのもの。全国の調査ではないにしろ、山梨県の私の教室の生徒たちも同じような社会への不安、不信感を持っていて、結婚に対するマイナスイメージがあることなどを考えるとおそらくどこでやっても同じようなデータになる可能性があります。
一番困るのが結婚に対してのイメージが曖昧になっている状態です。結婚をしたいと思っている人が少なく、結婚の理由が単純で、家を出れれば良い、というような学生らしいものも多くあったようです。若いうちから、家を出たいから、寂しいからという理由だけで結婚してしまうと当然離婚率が高まるのも頷けます。
ウェディングドレスを期待、結婚式をしたいなどの意見を持っている若者がいるのは、挙式業界には朗報かもしれませんが、多くはカフェウォディングやフォトウェディングなどお金をかけない挙式を当たり前に考えているので、楽観視はしないほうが良いです。高額な結婚式をするのは、時代遅れで家柄の束縛があるか、ただお金持ちかのどちらかと認識されてしまいます。もちろん、挙式はそれはそれで良いものですが、そんなに大勢呼んで行う結婚式をしないと一緒にいられないんですか?というのが私を含む若者に多く見受けられる意見です。
https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20180327161403.pdf?id=ART0003314296
結婚の意思決定に関する調査
結婚するかどうかの意思決定に関しての調査結果は、この内閣府の研究を参考にさせていただきました。
一定の年齢になったからと言って結婚を決めるかどうかは必ずしもそうとは言えないようです。年齢もあるけれど、一緒に子どもを作って育てていきたいと思えたから結婚した、というのが何より一番の理由なのでしょう。年齢も早くないと、女性にはタイムリミットがありますので。
結婚するタイミング、結婚の必要性を感じない、経済状況に不安がある、相手のことをもっとよく知りたいなど、ごもっともな意見が多くの人が結婚しないでいる理由に挙げられていました。結婚するタイミングというのは、例えば「妊娠」や「お互いに子どもがほしいと思った」など本能的欲求に近いところにある気がします。
結婚した決定的な理由は、結婚相手の条件と、一緒に子育てしたいと思えたからと言う理由でほぼ占めています。女性に至っては、子どもが欲しかったからというのが男性のその割合よりかなり大きいです。このデータを見ると、結婚相手に求める条件(収入・価値観・生活スタイル)と、相手の遺伝子と交わり合いたいと思える容姿・顔つきかどうかは重要そうです。
親になった時の自分をイメージできるかどうか、これに関しては結婚とはあまり関係ないですが、多くの人は子育て、親になるということについて十分な学習や準備、教育を受けていないということを示しているでしょう。そりゃあ、誰だって子育てははじめてですからね。でも、事前に夫婦で一緒に学び、備えることはできます。
この結婚を先に決めた瞬間が、プロポーズの瞬間なのか、気持ちだけで決まった瞬間なのかが分かりませんが、2人に1人の男性は自分から決めたという状況です。このデータを見る感じだと、10%ほどの男女は、お互いに両思いで、まさに幸せな家庭を築いていけるだろう状況にあり、4割の女性は相手が先に決めたと言っており、2割の女性は自分からプロポーズなどをしているということも分かります。
結婚当初、結婚したあとの現在の満足度は、ひとまず現状満足しているという人が約40%ですが、収入が増えると思っている人は約20%しかいません。収入は増えないけど、現状満足しているということは、子どもを増やしていくことについておそらく明るい展望は持てていないでしょう。雇用状況と日本社会がよくなると思っている人は7%くらいしかいません。
結婚後の家事については、分担する、得意な家事を得意な人がやるというもので約50%あります。女性が主に家事をするという家族も37%いるようです。約6割の人々は家事を分担しているようですが、女性が家事をするという所もまだまだ多いようです。その夫婦がそれで良いなら良いのですが、分担できないと、どちらかが先に死んだ時に生きていけなくなりますよ。女性が家事をしていて、男性ができなくて、先に奥様に先立たれたら、男性は果たして家事ができるのでしょうか。
家事は分担していったほうが良いです。ここのデータでは結婚している女性の方が、家事は女性がやっていると思っている割合が高いため、世の男性既婚者のうち13%程ははやっているつもりでも実際はやれていない、10人に1人の割合で、家事がうまくできていないようです。分担しておいて損することはないでしょう。
http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis332/e_dis332.html