マインクラフトを親に買ってもらう方法と提案【メリットと悪影響・注意点】
マインクラフトはもはや子どもの通過儀礼のようなものですが、ゲームとしての悪影響や勉強時間減少などのリスクから親が子どもに買い与えない事例もあります。ここでは、学習塾を10年経営している勉強を大切だと考えている講師によるマインクラフトの良いところ、悪いところをまとめて解説します。親にマイクラフトを買ってもらう際の説明に、また、子どもにマインクラフトを買おうか悩んでいる親御さんに活用してもらえれば幸いです。
マインクラフトの良いところ
パソコン、スマホ、PS4、Switchなどでプレイできるマインクラフトには、学習塾目線で見ても、教育者目線で見ても良い影響がある点が複数あります。
- 自己決定力を養える
- 自身の裁量を活用できる
- 自主性を向上できる
- 慎重さやリスク回避を学べる
- 理論的順序を考えられる
- 有利・不利な取引を学べる
- 空間管理力が身につく
- 程よく度胸が身につく
- 作業の性質・特性が分かる
簡単にまとめると、マインクラフトは、自己決定力を高めつつ、空間認識力の向上も期待できるゲームだということです。
マインクラフトは、目標がなく、特にチュートリアルもないゲームで、いきなり大自然や島に放り出されます。そこから何を、どんな順序で、何を考慮して進めていけばよいか順序立てて行動する力がないとゲームオーバーになり、リスポーンして再開、やり直しになります。
「失敗してもやり直せる&順序立てないと攻略できない」ゲームなため、ただ脳みそを空っぽにして遊ぶものとは使用する脳の領域が異なります。
この時点で自主性や自己決定能力が身につきますが、さらに、このマインクラフトの世界には、プレイヤーを襲ってくるさまざまなトラップやトラブルがあります。新築を襲う匠、洞窟にいるモンスター、でかいクモ、魔法使いに野盗など、世の中に存在する危険と同等の危険がマインクラフトのワールドにもあります。
少しマインクラフトに慣れてきて、舐めたプレイを始めた頃に後ろから匠に襲われたり、骨に射抜かれたりしますし、直下堀りなんてしてたら溶岩ダイブを決めるなど、油断や傲慢、慣れが如何に危ないものか教えてくれます。
また、ある程度学んで、かつ、プレイ経験がある人がマインクラフトのプレイの様子を見ていると、その人が
- 整地厨
- 慎重派
- 冒険家
- 戦闘狂
- 建築勢
- 効率厨
- サイコパス
かどうかを判定できます。マインクラフトには、採集・収集、加工、エンチャント、戦闘、建築、整地とさまざまな楽しみ方があります。この中で、マインクラフトの楽しみ方を見れば、どの性質を持つ人なのかだいたい分かります。
つまり、そのちびっこの適正に合わせた勉強アプローチや提案方法が分かるようになるということです。これは教師にとっても親にとっても非常に役立つ情報となります。
また、取引という概念があるので、取引におけるお金(エメラルド)の保管・貯金の大切さと、有利な取引、不利な取引というのを学ぶことができます。これは個人的にはとても大事なことで、エンドラを倒すために必要なエンダーアイを、ホラー要素の強いエンダーマンからではなく、村人との取引から入手していくとなると、そこまでできれば効率も慎重も両方考えられている上に、既にリスク回避の感覚が身についていることがはっきり分かります。
マインクラフトの悪いところ
結局ゲームはゲームなので、悪いところもありますが、ゲーム本体が悪いと言うよりはプレイヤーの習慣や体質・性格が関係してきます。
- 3D酔いを起こす
- 長時間プレイしすぎる
- グッズを欲しがる(地味に高い)
- 唐突に屠殺が始まる
- 新築爆破事件のショックが長引く
- マインクラフター動画を大量に見るようになる
- MODを入れたがる
一番最初の欠点として、3Dゲームに酔ってしまう場合です。単なるゲームなのに、三次元に見える画面に酔ってしまって吐き気を催す場合があります。これは、身体的健康被害でもあるので、そもそも良くないですが、ゲームは悪くないです。
マインクラフトは、気付いたら16時間くらいプレイしちゃっているものです。気付いたら2時間経ってたなんてのはまだかわいい方です。終わりがなく、目標やゴールがないゲームだからこそ、どこまでも突き詰められますし、どこまでも旅に出られます。長時間座りっぱなしでプレイするのは不健康なので自己管理必須になります。
別件、マインクラフトには結構なお値段のグッズも出ています。ちびっこに限ってこれを欲しがります。地味にお財布に痛いので、ちょっとだけ気をつけたいところです。
さらに、マインクラフトの世界では、生きるために
- 鶏
- 豚
- 牛
- 羊
- ヤギ
- アルパカ
- リャマ
- ウマ
- パンダ
- しろくま
- オウム
- カメ
- イルカ
- 魚
- ゾンビ
など、食用かどうかを確かめるため、また、食事を摂ってライフを回復するために屠殺が必要です。バイオレンスではないですが、ちょっとショッキングに感じることはあるので、子どもの年令によっては注意が必要です。安易に生き物を屠殺するようになると、あまり良い傾向ではないです。
敵であるはずのゾンビや骨が経験値稼ぎの道具として屠殺されていく仕組みを作るのも学びではあるのですが、命の重さ、生命の事象に対する常識やモラルを考えると、せめて、少し心が傷んでくれないと教育的には良くないです。
マインクラフトに慣れてくると、効率化や自動化に目をつけるようになるので、そういう動画を見るようになりますし、MOD(一括破壊系は特に)を入れてプレイしたがるようになります。つまり、PCのJava版をプレイさせろと言い出します。20万円くらいするパソコンでMODを入れて、マインクラフトをさせろと言っているのと同じなわけで、理解がない家庭や、お金にそこまで余裕がない家庭では実質無理です。
OptifineやMineAll程度ならいいですが、工業系なんかを始められるとPCのスペックを食い散らかすので、実況配信、生放送などYouTubeやMirrativなんかと合わせて、多少なり活動をさせていかないともったいないレベルになります。
マインクラフトは買い与えちゃったほうがいい
マインクラフトは立方体のブロックをどう配置して、何を作るか、襲ってくる脅威やトラブルにどう対処するか、効率的かつ安全に生き残りつつ、なすべきことをなすにはどうすべきかを考えられるゲームです。
フォートナイトや荒野行動、BFやCOD(人を殺すゲーム)、第五人格なんかのプレイに時間を割かれるくらいならば、マインクラフトに没頭してもらったほうが、子どもの成長にとってプラスです。スプラトゥーンは別(あれは色塗りゲーム)。
CODやBF、タイタンフォールやスピリットゲート、エイリアンエリートなんかはしばらくプレイすると飽きてきますが、マインクラフトには飽きがなく、一生プレイできるゲームで、Elite:Dangerousと同類のものです。
もし、条件をつけたいのであれば、マインクラフトを英語でのみプレイ可能、という条件にしてやると、子どもの英語の勉強にもなり、さまざまな学びもあるはずです。どうせならばPC・Java版をやらせて、MODの導入とか、チートコードとか、コマンドブロックとかもいじらせてあげたほうが、PCやプログラミングの基礎を学習できちゃうので、よほどマシです。
マインクラフトのPC・Java版に関してはプレイさせない理由は見当たらないです。