13年と17年周期で大量発生する素数ゼミ(周期ゼミ)に学ぶ
一定の期間をあけて地上に出てくる17年ゼミは4種類、13年ゼミは3種類いると言われています。セミの習性から、地上に出てきて交配を行うタイミングを他のセミとうまい具合に分けられたのがこの素数ゼミだと言われています。氷河期を乗り切るためという記事も見かけますが、理由としては確かではないでしょう。もっと物理法則に近い所に理由があるだろうと思い、学び、分析を込めて記事にしました。
セミの画像は出てきません
セミとは
セミ
セミは、カメムシ目・頸吻亜目・セミ上科の昆虫で、世界的に見られる虫さんです。ひっくり返しても、ひっくり返さなくても気持ち悪いと受け付けない方もいます。日本で有名なのは
- アブラゼミ
- ミンミンゼミ
- クマゼミ
- ツクツクボウシ
- ヒグラシ
と言った所でしょう。とある国・地方では油で焼いて、炒めて食べる文化もあるそうですが、私は絶対に食べません(食べられません|食べるのは生理的に無理|触ることはできる)。
セミは、獣や鳥に捕食され、セミの卵は枯れ木などに産み付けられます。セミの卵から幼虫、土の中で育ちつつ、モグラなどに食べられたり、きのこに寄生されたりしながら、生き残れた個体は時期が来た時に地上に這い上がってきて、成体になります。この蛹(さなぎ)を介さない変化のことを不完全変態と呼びます。
5年~7年ゼミ
おそらく最もよく聞くアブラゼミは約5年から7年のスパンで地上に出てきて成体になっていると言われています。これも、多少の誤差、天候の影響があって、早く出てきちゃうことも、遅くなっちゃうこともあります。
セミにとって時間の流れなんてぶっちゃけどうでもよくて、ちゃんと栄養が取れて、大人になる準備ができていて、成体になれる温度、湿度などが揃えば出てきちゃうと考えたほうが自然かもしれません。
アブラゼミなんかは毎年声が聞こえることからも分かるように、一定の期間を経ていても毎年同じような集団がバラバラに成体になるので、5年、7年(時に6年、8年)と期間があいても、これが毎年必ず起きているので、毎年アブラゼミが出てきます。
13年ゼミ
13年ゼミは以下の4種類がいるとされています。
- Magicicada neotredecim(Wikipedia)
- Magicicada tredecim(Wikipedia)
- Magicicada tredecassini(Wikipedia)
- Magicicada tredecula(Wikipedia)
その名の通り、13年周期で地上に出てくる周期ゼミ・素数ゼミですが、この13年ゼミのうち、XIX群は2024年に大量発生すると予測されています。
17年ゼミ
17年ゼミには以下の3種類がいるとされています。
17年ゼミはその集団、規模によってⅠ~XIVまでに分けられていて、17年ゼミの最も大きい手段と言われているX群が発生するのは「2021年」であるそうです。この周期には多少のズレが生じる場合もあるようなので、明確に2021年に発生するとは言えません。
もしかしたら2020年にフライングして出てきちゃうかも知れませんし、寝坊して2022年になっちゃうかもしれないです。
また、「Cicada Mania」の記載に従うと17年ゼミⅨ群が「2020年」の春5月~6月には発生するだろうとのことです。この17年ゼミが前回地上に出てきたのは、北米で大停電、イラク戦争が起きた2003年です。
さらに、そこそこ規模の大きいグループXIII群は2024年に発生するとされています。
同時発生のタイミング「2024年」わくわく
正直ワクワクはしないです。でも、何が起きているのか、興味はあります。13年ゼミと17年ゼミは、生存競争なり、交配の効率を考えてこのような生態になったと考えられていて、それがどうしても被ってしまうのが13と17の最小公倍数「221」年ごとのタイミングです。
多少の誤差はあるのでそこまで重視しなくても良いと思いますが、セミの研究者にとっては一つのチャンスではないでしょうか。この2024年に出会うかもしれない13年ゼミと17年ゼミは221年前にも出会っていたかもしれないんです。そうすると221年前の交配とかの関係で、今の地球環境のそれに合わせて、次の17年、13年でなにか違う変化があるかもしれないわけです。
これらのちょっとした変化を逆算できれば、見えてくる種族の過去があるかもしれないわけです。この素数ゼミ、周期ゼミが重なって登場するのは
- 2024年
- 2245年
- 2466年
- 2687年
- 2908年
- 3129年
- 3350年
とものすごい時間を刻むことになります。221年ごとの逢瀬など、セミにとってはどうってことのないものかもしれませんが、ニンゲンからしたらすんげぇなって思うわけです。
この周期ゼミがそろって地上に出てこない(数が少ない)時があるのはなぜなのだろうかと、つい考えてしまいます。なにか理由があるのか、生存競争で勝ち残るためにその余裕期間が必要だったのか…。
セミにとって土中がホームなのでは
ニンゲンは地上で生きているので、その価値観の基準が地上にありますが、素数ゼミともなるとほとんど地中にいるわけで、逆に考える必要があります。
セミにとって、13年、17年スパンで土の中が不快になるタイミングがあるのではないか、と想像してみました。ついでにそのタイミングに合わせて交配もしちゃおうという効率的な行動なのだとしたら、私たちは土の中の事象をもっと知らないといけません。
モグラやミミズの生態も学ぶ必要があり、セミが土の中で何を感じて、何を基準に生きているのかも知る必要があります。ほとんど地中にいて一瞬しか地上に出てこないくせに、空も飛ぶわけですから、ニンゲンにとって奇妙で、かつ、高度な生き物なのは間違いないでしょう。ニンゲンは空飛べませんから。
出典
セミ
周期ゼミ
JATAFF|ジュウシチネンゼミの不思議
https://www.jataff.jp/konchu/mushi/mushi107.htm
Tenkijp|17年周期、13年周期で大発生!! 「素数ゼミ」の謎を日本の研究者が解明
https://tenki.jp/suppl/romisan/2016/08/18/14811.html
Cicada Mania
https://www.cicadamania.com/cicadas/
Cicada Central|Chris Simon