人工甘味料の種類と分類【日本使用許可添加物】

人工甘味料の種類と分類

日本で認可されている人工甘味料をまとめています。基本的に健康に害はない甘味料で、中には天然にも存在していて、効率化のために工業的にも生産されている人工甘味料もあります。人工甘味料の名称や分類を医学、化学の分野から分類しています。

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人工甘味料・甘味料の種類と分類

人工甘味料の分類には、その発展の歴史を知っている必要があります。陰謀論者やニセ医師、ニセクリニックなどの虚偽の情報に惑わされず、科学的な視点で分類を知り、理解の助けとすべきです。

砂糖の種類と分類

正確で、かつ、全網羅しているものではありませんが、砂糖を大きく分けると上記画像のような分類ができます。

【砂糖】

  • 含蜜糖
  • 分蜜糖

まず、砂糖は、含蜜糖と分蜜糖の2種類に分けられます。含蜜糖はミネラルなどの栄養素・天然そのままの物質含むもので、精製されていない糖です。分蜜糖は、精製されている白いお砂糖全般を指し、グラニュー糖、上白糖などの他、氷砂糖なども分蜜糖に含まれます。

【含蜜糖】

  • 黒糖
  • 和三盆糖
  • 赤糖
  • 紅糖

このうち、含蜜糖に分類される黒糖は、沖縄・九州などで生産されるさとうきびを煮詰めて作った「黒砂糖」とも呼ばれるもので、健康界隈でも良いお砂糖として認識されているものです。和三盆糖もさとうきび(竹糖)を原料に作られるもので、香川県や徳島県などで生産されているものです。

 

紅糖・赤糖(糖度80度以上)はさとうきびを原料としたものですが、糖度が高く煮詰められているもので、濃縮された手作り砂糖のようなもので、精製された白いお砂糖は異なりますが、ものすごく甘いです。薄めて使うのが常識的で、粗悪品は不純物が混ざったままになっていることもありますが、日本で出回るものでさほど危険なものはありません。

 

精製糖の種類

いわゆる白い砂糖である精製糖には以下の種類があります。

  • 双目糖(ざらめ糖|結晶が約2mm)
  • 車糖(結晶が2mmよりも小さいもの)
  • 液糖(異性化糖や精製糖を液体に溶かしたもの)

健康界隈で最も遠ざけられているのが白いお砂糖で、人工甘味料も同様に避けられているようですが、異性化糖もなかなかに避けられる存在です。それなのに、ざらめ糖を原料とする綿菓子は好きとか、駄菓子(のど飴やキャンディ)は食べるとかいうこともあるので、健康界隈の迷信めいた部分も強く出る分類です。

 

これらの糖は、他の食品と一緒にすると、よく混ざり、よく溶ける上に、甘味をしっかり感じるためには相当量混ぜ込まないといけないため、血糖値の上昇が激しく、GI値も当然高くなります。これは、多く摂取した場合の話であって、1日1粒の角砂糖を毎日食べても、きちんと栄養バランスの良い食事も取り、歯磨きもしていれば、さほど健康に害はありません。

だったら、無害な甘味料を数mg添加したほうが、虫歯にも、カロリーにもならず、腸管からもほとんど吸収されず、よほどマシです。

 

上白糖などは、お菓子に入れることも多く、多量の勉強をするときなどは、グルコース摂取に適量であれば最適です。ただし、これらの糖は人間だけでなく、虫歯菌の栄養源にもなってしまうものなので、大量に摂取するのは当然良くないです。

 

甘味料の種類と分類

こちらも全網羅しているものではないですが、甘味料の分類を記載したものです。

【甘味料】

  • 糖質系甘味料
  • 非糖質系甘味料

甘味料は大きく分けると、天然にも存在する系統の砂糖、または、天然の食材から抽出される、発酵して作られる糖質系甘味料と、ほぼ人工的に作られる非糖質系甘味料の合成甘味料に分けられます。

 

非糖質系甘味料の天然甘味料は、ハーブのステビアや甘草などから抽出されるもので、グルコース主体ではないため非糖質、かつ、甘さが十分あるものですが、独特の風味もある健康界隈では、科学的にも、間違いなく注目されて然るべき、安全で、糖尿病にもなりにくい甘味料です。

 

糖アルコールとは

ここで出てくる糖アルコール(化学的専門名称)は、お酒に入っているアルコール(一般名称)とは異なります。無知なだけで勝手にお酒だと勘違いされませぬよう、お気をつけください。化学で意味するアルコールとは、

炭化水素の水素(H)原子がヒドロキシ基(OH基)となっている物質の総称

です。この定義のため、エタノールC2H5OHも総称で言えばアルコールの一つですし、ソルビトールC6H14O6もアルコールの一つになります。以下のようなものは糖アルコールと呼ばれ、糖が転じてOH基を持ったものであって、お酒ではありません。

  • 高糖化還元水飴
  • 中糖化還元水飴
  • 低糖化還元水飴
  • ソルビトール
  • ラクチトール
  • マンニトール
  • マルチトール
  • キシリトール
  • エリスリトール

本サイトにおいても解説したソルビトールなどの人工甘味料は、この糖アルコールに属するものです。

 

合成甘味料とは

以下のような名称の、元々の砂糖を化学的に加工して、人工的に合成され生み出された甘味料です。

  • サッカリン
  • アスパルテーム
  • アセスルファムK
  • スクラロース
  • アドバンテーム
  • ネオテーム

健康界隈の注目を集めることも多いですが、多くの清涼飲料水にも含まれており、ショ糖の200倍~20000倍という甘さを持つため、大量生産飲料に用いられる事が多いです。基本的に人体への害はほとんどなく、虫歯にもならず、腸管からもほとんど吸収されないものです。

 

常識的に考えると、欠点は、この強い甘さに慣れてしまうことです。これらの人工甘味料は摂取しても人を生かすためのエネルギーになりません。カロリーにならないのに、消化・排泄はしないといけないため、本来の食事としての姿と少し異なる印象はあります。

 

総合栄養食、軍用レーションなどの味を改善するものとして利用するのには適していますが、この人工甘味料になれ過ぎると、本来の炭水化物、砂糖の甘さでは物足りなくなって糖分の過剰摂取になる可能性はあります。

 

また、糖分(エネルギーとしてのグルコース)が欲しくて甘いものを摂取しているのに、人工甘味料は舌で甘さだけ感じさせて実際には栄養にならないため、舌で甘さを感じるだけのために、人工甘味料入りの清涼飲料水を過剰に摂取し続ける人が出る可能性があります。これは非常によくありません。

 

甘味を感じる栄養素・化学物質

アミノ酸(タンパク質の構成要素)にも甘さを持つものがあります。

  • グリシン
  • アラニン
  • トレオニン|スレオニン
  • セリン
  • グルタミン
  • プロリン
  • アスパラギン

これらのアミノ酸からも甘味を感じられます。これらのアミノ酸が多く含まれている食材は以下の通りです。

  • グリシン(マグロ・エビ・ホタテ)
  • アラニン(牛・豚レバー・しじみ・あさり)
  • トレオニン|スレオニン(魚類・鶏肉)
  • セリン(牛乳・大豆・豆腐・海苔)
  • グルタミン(大豆・肉・魚・卵)
  • プロリン(豚肉・大豆・ヨーグルト)
  • アスパラギン(アスパラガス・豆もやし・大豆・豆類)

こういった食材が甘く感じるのは、食品の状態によっては添加物・甘味料の影響もあるかもしれませんが、食材そのもので甘く感じるのは、アミノ酸の働きによるものかもしれません。これは、その食材に元々含まれている天然の甘味であって、危険なものではありません。

 

出典・参考

指定添加物リスト|公益財団法人 日本食品化学研究振興財団 事務局

https://www.ffcr.or.jp/tenka/list/post-11.html

各添加物の使用基準及び保存基準|公益財団法人 日本食品化学研究振興財団 事務局

https://www.ffcr.or.jp/webupload/74a51493d997785a77ea40142cf05a79c6b52db7.pdf

食品添加物|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/index.html

第一世代の糖アルコール

https://www.bfsci.co.jp/pdf/catalogue/02.pdf

第二世代の糖アルコール

https://www.bfsci.co.jp/pdf/catalogue/03.pdf

 

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Posted by Genussmittel管理者