人が「AI」に支配された時に市民にできること・すべきこと
至極真面目な話です。人工知能、AIはiPhone、ブラウザ、会計処理、税金計算、政治判断、軍用装備にまで搭載されています。AIがサイバー攻撃者によりクラックされ、悪用された場合、一般人はそれに負けないために戦わなければいけなくなります。備えていなければ支配されて終わりです。
結論:ない。事前準備がすべて。
前提
AIとは
Artificial Intelligenceの略で、機械的に物事を処理させる場合は、単に「自動化」とか「機械学習」といいます。セキュリティのお仕事していると、完全に自動化されているクローラーやスパイダー、Botなどを相手に戦わないといけないこともありますが、それらはただのプログラムでAIではありませんでした。少し前までは。
なぜAIに支配されると思ったのか
ここでいう「AI」は完全に自律型で、人間の感情があるような振る舞いを見せるモノのことを指します。ウイルスの一部にその兆候があり、同じ攻撃元から繰り返し手法を変えて短期間に様々な攻撃を繰り出してくるようなものがあります。
こちらでファイヤーウォールとか、セキュリティ防衛、自動化できるサイト保護などをいくつも施していても、それらを一つ一つ素早くクリアしてくるモノがありました。攻撃元といってもサーバーは特定できるので、そのサーバーを叩けばよいのですが、個人で用意されているサーバーとかだと特定できても意味がないこともありまして。
相手が人間でないと判断したのは、攻撃パターンが同じだったからです。あちこちのサーバーに入っているウェブサイトやWordpressサイトをクラックしてサーバー容量を乗っ取って稼働しているような動きがあり、おそらく誰かが放った自律型のウイルスがあちこちで暴れまわっているんだろうというお話。
最初、クラックしてもすぐに悪さはせず、しばらく潜伏してコンピュータの使用者がいないとき、使用状況に応じてバレにくい時を把握して情報の抜き取りや、継続的に情報搾取する見えないプログラムを置くだけおいて逃げていくような動作をします。はっきりウイルスです、と言い切らない上にウイルス対策ソフトが反応しないので、なかなかエグいです。
99.9%のインターネットユーザーがこうした存在をおそらく把握しておらず、世界規模で攻撃を受けているにもかかわらず、対処をしていない人が多いです。これはつまり、ある一定の時期に、その搾取された情報を元に一気にコンピュータを支配できる準備ができるということです。軍用コンピュータでやられたら詰みです。
敵国の指示系統を狂わせて、操作してない操作が発生し、先進技術を盗まれて、核爆弾をそのままドカーンとさせることもできてしまう恐れがあります。もちろん、軍事関係の現場ではいつまでも同じ端末を使用しませんし、専門のセキュリティがそういった攻撃に先に対処しています。直接つないでもいませんし。
ただ、日本のように進んでいるようで全く進んでいないような国では、攻撃を受けても耐性はなく、平和ボケしてるので攻撃者からしたらちょろいものだろうなと危機感を抱いています。しかし、政府組織が動く様子はありませんので、市民、一般人が自分自身で身を守るしかないと判断した次第です。
一般人でも事前にできる対策
1.Wi-Fiルーターの定期的な買い替え
企業や一般家庭など回線の大元をクラックする攻撃が去年2017年の時点で把握されています。嘘だと思う方はUS-CERTやDISAの情報を全部一回チェックしてくださいませ。大元のルーターがやられていたら、その企業、家庭の情報は完全に筒抜けになっているようなものですので、セキュリティソフトとか使ってもダメでしょうね。
2.パソコン・スマホ端末の定期的な買い替え
前述のウイルスに侵されてしまっても、発病するまでに時差があるので買い替えてしまえば問題はないです。新しい端末に最初から組み込まれてしまっている場合もありますが、iPhone、Pixelのようにそこそこ金額のするものは基本的に大丈夫です。
安い海外製(国名は伏せますがお察し)のスマホは、それを製造する工場とそのシステム、人材にもお金はかかっていませんので信用はできません。工場そのものが裏でクラックされている事も知らずに製造しているんでしょう。現場の方々には罪はなく、安さの代償です。
3.重要ファイルは月単位でバックアップ
超重要なデータは、毎日、週単位、月単位でバックアップを取っているはずですが、企業の実態は書き込み回数が増えれば増えるほどHDDの消耗も激しくなり、無駄なコストが増えるので、結局毎月バックアップしているようなところが多いんですよ。個人の場合、小規模事業者の場合は、月単位でバックアップを取りましょう。
バックアップの基本は、直感で取るべきだと思った時に取るのが理想です。お仕事ならば、仕事の作業工程が組み終わった段階で1回、作業が半分終わったところで1回、完成段階で1回、修正対応後に1回というように、エンジニアや作業する人の感覚でバックアップを取るのが理想です。
4.完全オフラインで使う端末を1つ用意しておく
事前にできることとして、インターネットに繋がないオフライン端末、予備端末を用意しておくことをおすすめします。AI同等のウイルスはオンラインの端末にしかアクセスできないので、オフライン端末を用意しておけば、いざという時にすぐに作業に復帰できます。
本体からUSBなどで重要データを移行するだけならば問題ないです。4GBとか8GBのUSBメモリーではAIタイプのウイルスは入り込めません。サイズが小さすぎるのです。USBメモリーを介して感染するレベルのウイルスは個人でも排除できるはずですので、そんなに怯える必要はないでしょう。それに怯えるのはもう何年も前の時代の話です。
問題発生後にできること
1.オフラインにして初期化・クリーンインストール
Windows10やGoogle、SiriのAIはオフラインだとうまく動かない上に、限界があります。クラウドでデータを共有するから、まるで完璧な人工知能であるかのように振る舞うだけです。
AIに支配されてどうしようもなくなったら、パソコン、スマホはインターネットに接続せずオフラインにしましょう。そして、HDD、SDDは初期化、OSはクリーンインストールという初期化のような作業をしましょう。いきなり難しい作業だなと思うかと思いますが、これしか方法がないです。
2.連絡はアナログな手法で
電話回線はAIウイルスでは乗っ取りできて、その通話内容を傍受できても、そこからなにかする事はできません。ラッキーなことにSiriでもCortanaでも、未だに人の声をちゃんと聞き取れないので、音質の悪い電話では正しく聞き取らない上に、負荷が大きくなるのであまりそこからの情報収集に頼らないです。
この方法は、3G回線とか4G回線を使用するということで、結局はネットワークにつながりますが、電話しかしないのであれば問題はないです。USBメモリーと同じく入り切らないのと、入り込むためのきっかけが足りないのでAIウイルスに食われることはないでしょう。
弱点として、みんなでこの方法を選ぶと、インターネットに頼るようになった今の時代の回線は逆に回線集中、回線負荷に耐えられないでしょう。勘違いの無いように言っておくと、LINE電話やSkypeも基本ダメです。
3.電源を抜く
自家電源を持っているものでない場合は、電源を抜いておけば悪さはしないです。ただし、バッテリー駆動するモノ、自家発電できるシステムでは通用しないです。医療機関やインフラ関係の現場だと致命的でしょう。この場合、対策しなかったその組織の社長、頭、責任者に全責任があります。
家庭では、IoT家具、お手伝いロボット、自動調理ロボットなどはほぼ使えなくなります。Pepperなんて絶対にダメです。すでに世間で大々的に売り出されていて、そのシステムに割れが起こされているようなものは使い物にならなくなるでしょう。ハイテクは、危機感のない平和ボケ社会の中では、とても脆弱です。
個人的には販売されてから1週間もあればサイバー攻撃者が割れを起こしていると考えて対策する必要があると考えています。それを専業でやっている輩がいます。リバースエンジニアリングの経験がある方ならば、時間と体力さえかければ1日でできちゃうのが分かりますよね。
起こりうるトラブル予測
対策が遅れていると、私が把握しているのは、電力会社(火力・原子力)、公的機関、政府機関、大学の事務所、警備会社、交通関係会社、医療機関、販売管理システム、一般家庭です。AIウイルスにとって潜伏するメリットが一番大きいのは、社会の混乱を招くことのできる、電力会社、公的機関、政府組織です。
クラッカーとも呼ばれるサイバー犯罪者の多くは、スキルで言えば異常に優秀で、社会から受けたいじめや不当な扱いに嫌悪感を抱いている場合が多く、とくに政治、宗教に関わる分野で攻撃的になります。電力会社を潰せば実質、電気に頼り切った社会は簡単に機能不全に陥れられるので、よく狙われています。
また、日本の内閣府のように2018年8月時点でSSL化もされていないような公的機関が多いので、そうした遅れている所はすでに感染していると考えるのが正しい感覚です。公的組織の頭の固い人々は目に見えないものにはお金を出しませんので、サイバー攻撃者の思う壺です。
AIウイルスによる支配が起きた時、
- 医療機関
- 電力会社
- テレビ
- 警備システム
- 公的サービス
- 飛行機・電車・新幹線
- ウェブサーバー
などのものはほぼ使い物にならなくなります。これに頼り切った生活は非常に危険なので、該当する方は、今から少しずつ時間をかけて対策しておきましょう。一番の敵は平和ボケと「そんなことにはならないだろう」という驕り高ぶり、油断です。サイバー攻撃者の思う壺です。
燃料供給、ガソリン供給もできなくなるでしょうから、自転車が最強になります。テレビは、局ごとダメになるでしょうから、Twitterや新聞のほうが信用できる情報源になるでしょう。警備会社のシステムって意外と穴だらけです。電子制御がないと動かせない移動手段は全部ダメになります。
イキがっているブロガーも、そうでないブロガーも、普通のサーバーは簡単に乗っ取られるので安心していてはいけません。とくに、毎月いっぱい稼いでますと公言してる人は、狙ってくれと言っているようなものですから、ITリテラシーを1から学び直して、ちゃんと自己防衛したほうが良いかと思います。あなたの家族のためにも。
FXや株取引も、仮想通貨も当然電気が使えない時には役に立ちません。講座にお金があると口先で言っても、電気がなければ引き出せませんので使えなくなります。クレジットカード会社のように日頃からめちゃくちゃにセキュリティにお金払っている所は大丈夫でしょうから、クレジットカードやPaypalなんかは動くでしょう。電気があれば。
原点回帰:食べていければ生きていける
IT関係、電気関係がやられた時、私たちは自分たちの能力の低さにがっかりするでしょう。アマチュア無線の免許を取ってなかったことですら後悔するかもしれないです。オフラインでも時間を潰せる方法を知っているのも重要ですが、多くの人はもはや依存していて対応できないでしょう。
ITが生まれたときからあった、若い世代はとくに脆弱です。システムのない世界で生きる力があればきっと生き残れます。好き嫌いがある人は、こういう有事の時に一番最初にお荷物になります。アレルギーはしょうがないにしても食わず嫌いが多い人は、本当に…。
最低限、自分の食べるものを自分で収穫する、塩ビパイプや鉄パイプはちょっと加工すれば弓、投げやりくらいは作れます。ITの技術を持つ人ほど、アナログで、アウトドアで、人間らしいやり方を好むのはこういうリスクを知っているからでもあります。IT関係者のBBQ大好き率の高さ(?)にも影響しているかもしれません。
そう考えると「ゆるキャン」最強なのではなかろうか。北海道民のジンギスカンパーティー然り、食べていければ生きつなぐことはできますので、常にそのときに備えておくことを強く推奨します。